最新記事

スペイン

前カタルーニャ州首相プチデモン、スペイン検察が逮捕令状請求

2017年11月3日(金)12時33分

11月2日、ベルギーに滞在中のカタルーニャ自治州のプチデモン元首相(写真)にスペインは逮捕令状を発行する見込み。写真はマドリッドの裁判所前でプラカードを掲げる男性(2017年 ロイター/Susana Vera)

ベルギーに滞在中のカタルーニャ自治州のプチデモン元首相にスペインは逮捕令状を発行する見込み。プチデモン氏はこの日、証言のために裁判所へ出廷するよう求められていたが、現れなかった。

これを受けて検察庁は逮捕状を請求した。

プチデモン氏の弁護士、ポール・ベカルト氏は、スペインの状況は「良くない」とし、プチデモン氏が同国といくぶん距離を置くことを希望していると述べた。「要求されれば、スペインとベルギーの司法局に協力する」とした。ベルギーでロイターの質問に応じた。

最高裁判所のレスメス長官は「証言するための召喚命令を受けたにもかかわらず出廷しなければ、スペインでも他のEU国でも、通常は逮捕令状が発行される」とした。

カタルーニャ自治州では多くの人が、プチデモン氏の行動が軽率だと捉えるようになってきている。同州の有力紙el Peridicoは1日付の1面に「首相、もうたくさんだ」と掲載。独立賛成派の町、ベルガで年金生活をするある男性はプチデモン氏がベルギーに出国したことに困惑していると述べた。

プチデモン氏と同時に解任された州内閣の9名の証言が終わった後、高裁の判事がプチデモン氏の逮捕令状について判断する。

最高裁はまた、州議会カルマ・フルカデイ議長を含む5名の議員を召喚した。最高裁は議員の不逮捕特権で守られている人を対象とした案件を取り扱う。弁護の準備に1週間猶予を与え、証言を11月9日に実施することとした。


[マドリード 2日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

パナマで中国の影響力拡大、米は対処の選択肢ある=米

ビジネス

日経平均は下げ渋り、「ディープシーク」は局地的リス

ワールド

豪企業景況感指数、12月は改善 コスト増直面で信頼

ワールド

グーグルマップ、「メキシコ湾」を「アメリカ湾」に変
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 2
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 3
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」で記録された「生々しい攻防」の様子をウクライナ特殊作戦軍が公開
  • 4
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 5
    オーストラリアの砂浜に「謎の球体」が大量に流れ着…
  • 6
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 7
    日本や韓国には「まだ」並ばない!...人口減少と超高…
  • 8
    「これは無理」「消防署に電話を」出入口にのさばる…
  • 9
    天井にいた巨大グモを放っておいた結果...女性が遭遇…
  • 10
    AI相場に突風、中国「ディープシーク」の実力は?...…
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵を「いとも簡単に」爆撃する残虐映像をウクライナが公開
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ…
  • 5
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 6
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 7
    いま金の価格が上がり続ける不思議
  • 8
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 9
    「バイデン...寝てる?」トランプ就任式で「スリーピ…
  • 10
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 6
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 7
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 8
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 9
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中