最新記事

片付け法

「こんまり式」はもう古い!? スウェーデン式の断捨離「死のお片付け」とは?

2017年10月30日(月)18時30分
松丸さとみ

Webeye-iStock

自分の死後を想像して進めるお片付け

著書「人生がときめく片付けの魔法」が英語に翻訳されて以来、近藤麻理恵氏の「ときめく」片付け法は世界的なトレンドになった。しかし今、英語圏で「こんまり式はもう古い!最新のお片付け法はこれ」として話題になっているものがある。スウェーデン発の「死のお片付け」だ。

スウェーデン語の「döstädning」をもとにしており、英語では「Death Cleaning」と呼ばれている。デイリーメールによると「dö」は「死」、「städning」は掃除を意味する。「死」とはなんとも不吉な響きだが、このお片付け法のポイントは、遺品整理のように遺族がするものではなく、自分が死んだ後を想像しながら自分のものを整理するのだ。つまり、遺品を整理する人の立場を考えて、その人たちにとって負担になりそうなものはどんどん捨てましょう、というのが基本的な考えのようだ。

実は筆者は数カ月前に十数年ぶりに引っ越しをした。その荷造りで改めて自分の所有物の多さに圧倒されてしまい、ふと、自分が死んだ後にこの荷物は一体誰が片付けるんだと考えて絶望感に似た感情に襲われてしまった。誰に対してでもなく申し訳ない気持ちになり、少しでも断捨離が進んだ気がする。なので、スウェーデン式の「死のお片付け」はとても納得がいく。

「これをとっておいたら誰かが喜んでくれる?」

英語圏で話題になっている「死のお片付け」は、スウェーデン人アーティストのマーガレット・マグネソン氏が書いた本「The Gentle Art of Swedish Death Cleaning: How to Free Yourself and Your Family from a Lifetime of Clutter」がもとになっている。出版は来年の1月なのだが、すでに英語圏のメディアでは多数取り上げられており、オーストラリアのニュースサイトNews.com.auでは「試してみた」という体験記事が掲載されている。

こんまり式のお片付けは、自分がときめくか否かで捨てるかとっておくか決めていくが、デイリーメールによると「死のお片付け」は、「私がこれをとっておいたら誰かが喜んでくれるか?」と自問するのが捨てるか否かのポイントとなる。ただしこんまり式同様、洋服から始めることをアドバイスしている。これは、個人的な思い入れが他の物と比べて少ないため早く進められるから、という。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、カナダ首相と電話会談 関税など巡り協議

ワールド

ゼレンスキー氏、米との協力に「前向きな進展」 近く

ビジネス

米、加・メキシコ製自動車への関税導入30日延期を検

ビジネス

米ISM非製造業総合指数、2月53.5に上昇 価格
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗
特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗
2025年3月11日号(3/ 4発売)

ジャンルと時空を超えて世界を熱狂させる新時代ピアニストの「軌跡」を追う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 2
    著名投資家ウォーレン・バフェット、関税は「戦争行為」「消費増税」に等しいとトランプを批判
  • 3
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない、コメ不足の本当の原因とは?
  • 4
    「浅い」主張ばかり...伊藤詩織の映画『Black Box Di…
  • 5
    イーロン・マスクの急所を突け!最大ダメージを与え…
  • 6
    強まる警戒感、アメリカ経済「急失速」の正しい読み…
  • 7
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 8
    定住人口ベースでは分からない、東京23区のリアルな…
  • 9
    アメリカで牛肉さらに値上がりか...原因はトランプ政…
  • 10
    テスラ大炎上...戻らぬオーナー「悲劇の理由」
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天才技術者たちの身元を暴露する「Doxxing」が始まった
  • 4
    ニンジンが糖尿病の「予防と治療」に効果ある可能性…
  • 5
    アメリカで牛肉さらに値上がりか...原因はトランプ政…
  • 6
    「浅い」主張ばかり...伊藤詩織の映画『Black Box Di…
  • 7
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身…
  • 8
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 9
    イーロン・マスクの急所を突け!最大ダメージを与え…
  • 10
    ボブ・ディランは不潔で嫌な奴、シャラメの演技は笑…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 10
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中