最新記事

追悼

「プレイボーイ」を創刊した男とプレイメイトたち

2017年9月29日(金)14時20分
ロバート・バレンシア

75歳の誕生日ケーキを前にプレイメイトたちと(2001年5月) REUTERS

<50年代に創刊され、アメリカに「セックス革命」をもたらした男性誌プレイボーイ。創刊者で自らもその生き様を体現したヒュー・ヘフナーが91歳で死去した>

米男性誌「プレイボーイ」を創設し、そのブランド力でアメリカのエンタテインメント業界を牽引した伝説の男、ヒュー・ヘフナーが27日、ビバリーヒルズの「プレイボーイ・マンション」で死去した。91歳だった。

ヘフナーは27歳だった1953年にプレイボーイの創刊号を発刊。アメリカがピューリタニズム(潔癖主義)と社会規範に縛られていた時代に、グラビアで女性のヌード写真を掲載する。常識破りの「セックス革命」を成し遂げた。

プレイボーイ・エンタープライズ社によると、現在プレイボーイは世界20以上の国で販売され、バニーマークの商標は年間10億ドル以上の収益を上げている。

ヘフナーは、これまでウォルト・ディズニーや映画『市民ケーン』といった時代の先駆者と並び称されてきたが、ニューヨーク・タイムズ紙は追悼記事で、ヘフナー自身が「(プレイボーイブランドの)1つの商品」だったと評している。

ビバリーヒルズの豪邸「プレイボーイ・マンション」でプレイメイトの女性たちや有名人、奇抜な人々を集めて贅沢三昧のパーティーを催し、ラフなシルクのパジャマ姿で登場したり、スモーキングジャケット(タキシードの一種)で決めたりしたが、常に洗練されたイメージは崩さなかった。

「プレイボーイ」を地で行く派手な私生活も常に話題で、2013年のインタビューではそれまでベッドを共にした女性の人数について「多すぎて正確な数はわからないが、1000人は確実に超えている」と語っている。また86歳だった2012年に、60歳年下の元プレイメイト、クリスタル・ハリスと結婚して注目を集めた。

プレイボーイの世界観を貫いた男ヘフナーを写真で振り返る。


hefner02.jpg

ロサンゼルスの「プレイボーイ・マンション」で(98年4月) REUTERS


hefner03.jpg

スポーツ選手を顕彰するESPYアワードのホストを務めた(05年7月) Robert Galbraith-REUTERS

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米東部2州にドローン一時禁止区域、不審情報巡る混乱

ワールド

マカオは国際舞台で大きな成果を、返還25周年で中国

ビジネス

インタビュー:トランプ政権下でも、データセンター需

ビジネス

インド中銀、ドル売り介入のもよう ルピー安抑制へ=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 2
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
  • 3
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 4
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 5
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 6
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 7
    「均等法第一世代」独身で昇進を続けた女性が役職定…
  • 8
    米電子偵察機「コブラボール」が日本海上空を連日飛…
  • 9
    クッキーモンスター、アウディで高速道路を疾走...ス…
  • 10
    日産とホンダの経営統合と日本経済の空洞化を考える
  • 1
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 2
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いするかで「健康改善できる可能性」の研究
  • 3
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
  • 4
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 5
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 6
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 7
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 8
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 9
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 10
    【クイズ】アメリカにとって最大の貿易相手はどこの…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 7
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 8
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 9
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
  • 10
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中