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日中ビジネスCCCグループが中信出版社と合弁会社を設立、中国での出版事業に参入へ
合弁会社の契約書にサインした中西一雄CE代表取締役社長(左)と中信出版集団の王斌薫事長
<日本のCCCグループと中国の出版・書店グループが提携し、書籍・雑誌だけでなく映像、アニメ、ゲームなど多様な文化コンテンツの相互進出を橋渡しする>
DVDレンタルや書籍販売の店舗を全国展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループで映像・出版・音楽の企画製作などエンタテインメント事業を展開するカルチュア・エンタテインメント(CE)は27日、中国の国営出版社「中信出版集団」と合弁会社を設立する契約を交わした。
今年11月に設立される新会社「中信出版日本」は資本金1億円で、中信出版側が60%、CE側が40%出資する。CE傘下の出版社が持つ書籍や、その他の日本国内出版社の海外出版権利を取得し中国語に翻訳して、中国の書店へ流通する他、双方が持つ映像、アニメ、ゲームなど様々なコンテンツがお互いの市場に進出する橋渡しをする。
中信出版は、年間出版売上が10億元(約170億円)以上。ビジネスや児童文学など幅広い分野で書籍・雑誌を発行し、海外翻訳書などで多くのベストセラーもある、中国ではトップクラスの出版社。また中国全土の主要都市をはじめ、空港店舗など72カ所で書店を展開している。
調印式で挨拶した中信集団の蒲堅(プ・ケン)執行薫事(理事)副総経理は、「CCCグループは日本で最大の書店網を所有し、出版事業の経験も豊富に持っている。両社がお互いの強みを活かして協力し、日中最大の文化プラットフォームの構築を目指したい」と話した。
これを受けてCCCの増田宗昭・代表取締役社長兼CEOは、「文化の持つ力とは『好き』とか『面白い』という感覚で共鳴すること。日本と中国の文化の交流を進めることで、双方の人々が良い関係を築くカギになれると信じている」と、新会社の事業への期待を語った。
CEの白方啓文社長補佐は、新会社ではまず、中国の書店で販売する日本の書籍の選定などから事業を開始する予定だと語っている。