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災害ハリケーン「イルマ」カリブ海で10人死亡 週末フロリダ州上陸へ
9月7日、大型ハリケーン「イルマ」は、5段階中最強の「カテゴリー5」の勢力を保ったままハイチ沖合いを通過、このままの進路をたどれば10日に米南部フロリダ州に上陸する見通し。配置で撮影(2017年 ロイター/Andres Martinez Casares)
大型ハリケーン「イルマ」は7日、5段階中最強の「カテゴリー5」の勢力を保ったままハイチ沖合いを通過、このままの進路をたどれば10日に米南部フロリダ州に上陸する見通し。
カリブ海の島々ではこれまでに、少なくとも10人が死亡している。
米国立ハリケーン・センター(NHC)によると、フロリダ州には5段階分類で2番目に威力が強い「カテゴリー4」の勢力で上陸する見通しで、今後48時間以内に高潮や洪水が発生する見込み。
この数日間にイルマは最大風速時速185マイル(290キロ)でカリブ海のバーブーダ島やサン・マルタン島、英領バージン諸島、米領バージン諸島を直撃。その後、ドミニカ共和国の北方を通過した際は風速が同175マイルにやや弱まった。
NHSによると、大西洋で発生するハリケーンとしては最も強力で、大西洋海盆を襲ったハリケーンとしては過去82年で5本の指にあ入る強さ。
トランプ米大統領はホワイトハウスで記者団に「風力は今までに見たことないほど強い」とコメント。フロリダ州の住民に強く警戒するよう呼び掛けた。
フロリダ州の危機管理当局は住民の避難を開始し、最南端キーズ諸島の観光客に立ち退きを求めた。ジョージア州のディール知事は、同州の大西洋沿岸部で9日に強制避難を始めると表明した。
フランスのフィリップ首相は、フランス領とオランダ領に分割されているサン・マルタン島で4人の遺体を収容したと発表。
米自治領プエルトリコのロセジョ知事は、3人が死亡し、住民の3分の2が停電に見舞われたと明らかにした。バーブーダ島でもサーファーが死亡したと報じられている。
英外務省のアラン・ダンカン閣外大臣は、被災した英領の諸島に海軍の船舶がテントや車両などの救援物資を輸送すると述べた。英政府は十分な支援を行っていないとの批判を多くの住民から受けていた。
エリザベス女王は、カリブ海諸島の壊滅的被害についての報道に「ショックを受け悲しんでいる」と述べた。