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代謝機能睡眠時間が少ない人ほど、ウェストサイズが大きい──研究結果が明らかに
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<英リーズ大学の研究プロジェクトは、睡眠時間と代謝との関連を解明する研究結果を発表し、「睡眠時間が長いほど、ヒトの肥満度を表わす指数が低くなり、代謝状態がよい」ことを明らかにした>
肥満の一般的な原因として過食や運動不足がよく挙げられているが、実は、これまであまり注目されてこなかった"睡眠時間"も肥満と何らかの関連性があるようだ。
英リーズ大学のローラ・ハーディー博士を中心とする研究プロジェクトは、2017年7月、科学雑誌『プロスワン』において、睡眠時間と代謝との関連を解明する研究結果を発表し、「睡眠時間が長いほど、ヒトの肥満度を表わすBMI(ボディマス指数)が低くなり、代謝状態がよい」ことを明らかにした。
睡眠時間が1時間長くなると、胴囲は0.9センチ細くなった
この研究プロジェクトでは、19歳から65歳までの英国成人1,615名を対象に、睡眠時間と過去4日の食事についてヒアリングしたうえ、血圧と身長、体重、胴囲を測定し、採血を実施。血液検査では、ブドウ糖の代謝に異常が生じる『2型糖尿病』や肥満といった代謝性疾患と睡眠時間との臨床的関連性を解明するべく、脂質代謝や甲状腺機能、全身性炎症について詳しく分析した。
これらのデータをもとに研究プロジェクトが分析した結果、睡眠時間が長くなるほどBMIと胴囲が減少。1晩6時間睡眠をとる成人は9時間睡眠の人よりも胴囲が3センチ太かった。睡眠6〜9時間の範囲では、睡眠時間が1時間長くなるごとに、BMIの値が0.46低くなり、胴囲は0.9センチ細くなったという。
また、睡眠時間が長いほど、"善玉コレステロール"と呼ばれる『HDLコレステロール』が大きくなり、糖と結合するヘモグロビンの割合を示す『HbA1C』が小さくなるなど、血液検査からも代謝状態が良好であることがわかった。
現代人の睡眠不足が肥満の増加につながっている?
世界保健機関(WHO)によると、肥満は世界全体で1980年以来、倍増しており、2014年時点で18歳以上の成人の39%が過体重、13%が肥満の状態だ。
その一方で、日本やドイツなどの欧州5カ国で平均睡眠時間が1960年代より短くなっているほか、米国人の2013年時点の平均睡眠時間が1942年に比べて約1時間短くなるなど、現代人は睡眠時間が短くなる傾向が見受けられる。
「睡眠時間が短い人ほど、肥満や代謝性疾患になりやすい」というこの研究結果によれば、現代人の睡眠不足が肥満の増加につながっているとも推測できそうだ。
お腹周りが気になりはじめたら、食生活や運動習慣だけでなく、睡眠時間も合わせて見直してみることが肝要かもしれない。
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