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ミサイル実験北朝鮮ミサイルはICBM、米国防総省・韓国軍が分析
7月28日、北朝鮮が発射したミサイルについて米国防総省は28日、ICBMだったとの見方を示した。写真は今月4日の北朝鮮によるミサイル発射を伝えるテレビ報道。ソウルで撮影。(2017年 ロイター/Kim Hong-Ji)
北朝鮮が発射したミサイルについて米国防総省は28日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)だったとの見方を示した。
国防総省の報道官によると、ミサイルは北朝鮮北部から発射されて約1000キロ飛行、北海道沖約167キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したという。
同報道官は今回の発射について、予想していたと指摘。北米に脅威を及ぼすものでなく、さらに分析を進めていると明かした。いかなる攻撃や挑発行為からも、自国や同盟諸国を守る用意を引き続き整えていると説明した。
今回発射されたミサイルについて、韓国軍もICBM級だったとの見方を表明。飛行距離は1000キロ(620マイル)を超え、高度は3700キロ(2300マイル)に達したとしている。
欧州連合(EU)は今回のミサイル発射について、国際的な平和と安全に対する深刻な脅威となると非難。北朝鮮に対し朝鮮半島の非核化に向けた対話に参加するよう呼びかけた。EUのモゲリーニ外交安全保障上級代表は8月6─7日にマニラで開かれる 東南アジア諸国連合(ASEN)閣僚会議でこの問題を取り上げる。
一方、ロシアのタス通信は国防省当局者の話として、ロシアが収集したデータによると今回のミサイルは中距離弾道ミサイルだったとみられると報道。外交筋によると、ロシアと中国は追加的な国連制裁措置の発動は北朝鮮が長距離ミサイルの発射、もしくは核兵器の実験を行った場合のみに限られるとの立場を示している。
北朝鮮のミサイルについて、米カリフォルニア州のミドルベリー・インスティチュート・オブ・インターナショナル・スタディーズのジェフェリー・ルイス氏は、ロサンゼルスはすでに射程圏に入っていると指摘。シカゴ、ニューヨーク、ワシントンも射程圏内に近いとしている。
この他、米国に本部を置くユニオン・オブ・コンサーンド・サイエンティスツは、シカゴとデンバーも射程圏に入っている可能性があるとの見方を示した。