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南米ベネズエラ、警察ヘリが最高裁と内務省を攻撃 大統領退陣求める
6月27日、ベネズエラの首都カラカスで、最高裁判所と内務省がヘリコプターによる攻撃を受けた。マドゥロ大統領はクーデターを狙う「テロリスト」による攻撃だとして非難した。写真は憲法制定国民議会でスピーチを行う同大統領。提供写真。カラカスで撮影(2017年 ロイター)
ベネズエラの首都カラカスで27日、最高裁判所と内務省がヘリコプターによる攻撃を受けた。マドゥロ大統領はクーデターを狙う「テロリスト」による攻撃だとして非難した。
攻撃は警察のヘリで行われた。当局者は、ヘリが内務省に向けて15発を発砲し、最高裁に手投げ弾4発を落としたと明らかにした。負傷者が出たとの情報はない。
目撃者によると、最高裁、大統領府、政府の主要施設が位置するカラカス中心部で爆発音が聞こえた。
マドゥロ大統領は「このテロリスト攻撃の背後にいる人物を拘束する」とし、「多くの死者が出ていた可能性もあった」と述べた。
ベネズエラ政府は、大統領に対する反乱を表明した警察のパイロット、オスカル・ペレス氏がヘリを盗んだと発表した。
ペレス氏のインスタグラムのアカウントには、覆面の武装グループの前に立ち、民主主義の回復に向けた作戦が進行していると話す同氏の動画が掲載された。「犯罪的」な政府に反対する軍や警察などのグループを代表しているとし、マドゥロ大統領の辞任と総選挙の実施を呼び掛けた。
政府は、ペレス氏が情報当局の元トップ、ミゲル・ロドリゲス氏に関連した人物だとしている。
大統領の反対勢力は、内務省を弾圧の拠点とみなしている。最高裁についても、大統領の権限を拡大したり、野党が制する議会を弱体化させる判断をたて続けに示しているとして、強く反発している。
ベネズエラでは3カ月にわたり反政府デモが続き、少なくとも75人が死亡。デモ参加者は総選挙の実施、深刻な経済危機への対応、反政府活動家の釈放、議会の独立を求めている。