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飛行機米ボーイング、AIが自動操縦する旅客機を開発 来年から試験飛行
6月8日、米航空機大手ボーイングは、パイロットが不要な完全な自動操縦ジェット旅客機の開発を視野に入れており、来年は関連技術のいくつかで試験の実施を目指すと明らかにした。写真は、同社のロゴ。都内で昨年10月撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
米航空機大手ボーイングは、パイロットが不要な完全な自動操縦ジェット旅客機の開発を視野に入れており、来年は関連技術のいくつかで試験の実施を目指すと明らかにした。
製品開発担当のバイスプレジデント、マイク・シネット氏は、完全な自動操縦旅客機というと荒唐無稽に思うかもしれないが、既に自動操縦ドローンは1000ドル以下の価格で売られており、「こうした技術の基本部分が入手可能なのは明らかだ」と述べた。
自身もパイロットであるシネット氏は、今年の夏にコックピットのシミュレーターを使ってこうした技術の試験を行う予定で、来年にはパイロットに代わってAI(人工知能)が判断する技術を搭載した機体を飛ばす計画だとした。
航空業界団体の航空安全ネットワーク(ASN)によると、自動操縦旅客機は航空安全基準を満たさなければならない。しかし当局はまだこうした基準を整備していない。
シネット氏は「この問題にどう対処するのか、まだ分からない。しかし既に研究は行っており、解決方法を開発している」とした。
また2009年にUSエアウェイズ機がニューヨークのハドソン川に不時着し、乗客乗員全員が無事だった事故を引き合いに出し、自動操縦の性能がこの時のパイロットの技量と同程度に達しなければ実現は不可能だとした。
航空機では既に自動操縦技術が部分的に導入されており、標準的な旅客機でパイロットの数がこの数年で3人から2人に減った。ただ、航空旅客需要がこのままのペースで増え続ければ、20年後には150万人のパイロットが必要になると予想されている。