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南米ベネズエラ、反政府運動激化の西部に二千人派兵 安保理は情勢協議
5月17日、ベネズエラ政府は、反政府運動に伴う暴力行為を抑え込むため、コロンビアとの国境にある西部タチラ州サンクリストバルに兵士2000人を派遣した。写真は略奪を受けたサンクリストバルのスパーマーケット。(2017年 ロイター/Carlos Eduardo Ramirez)
ベネズエラ政府は17日、反政府運動に伴う暴力行為を抑え込むため、コロンビアとの国境にある西部タチラ州サンクリストバルに兵士2000人を派遣した。同州では15歳の少年が殺害される事件も起きている。
この日のサンクリストバルは店舗や企業が営業をやめ、兵士が警備に当たっていた。また住民によると、一部の貧困地区では略奪が続いているという。
ベネズエラでは4月初め以降、多数の国民がデモに参加し、選挙実施や投獄された活動家の釈放、外国からの支援、野党主導の議会設置を求めている。
マドゥロ政権はデモ参加者が暴力的なクーデターを企てていると非難し、その多くが「テロリスト」だと糾弾。ベネズエラ国営石油公社(PDVSA)は、デモのバリケードが影響してガソリン不足が生じていると指摘した。
こうした中、国連安保理は17日、ベネズエラ情勢について初めて協議した。
ヘイリー米国連大使は会議の目的について、ベネズエラの現状を周知させることだとし、安保理による対応を求めていないと指摘。「人権を尊重しなければ、シリアや北朝鮮などで見られるような方向に進むことになると、国際社会は声を上げる必要がある」と述べた。
これに対しベネズエラのラミレス大使は、米国がマドゥロ政権の転覆をもくろんでいると批判した。