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トランプ政権米空母、先週末は朝鮮半島に向わず豪と演習 当局の情報錯綜
4月18日、トランプ米大統領が前週、北朝鮮に派遣したと明らかにしていた空母「カール・ビンソン」などの空母打撃群が、その時点で朝鮮半島から遠く離れた地点を、半島とは逆方向に航行していたことが分かった。15日にスンダ海峡を通過するカール・ビンソン。提供写真(2017年 ロイター/U.S. Navy)
トランプ米大統領が前週、北朝鮮に派遣したと明らかにしていた空母「カール・ビンソン」などの空母打撃群が、その時点で朝鮮半島から遠く離れた地点を、半島とは逆方向に航行していたことが分かった。
北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、軍事パレードを実施していた週末時点では、インドネシアのスマトラ島とジャワ島の間のスンダ海峡を抜けインド洋を航行していたもよう。
米太平洋軍は18日、空母打撃群はまずオーストラリアと想定より短い期間で合同訓練を完了しなければならなかったと説明。現在は「司令通り、西太平洋へ向かっている」と述べた。
米軍は当初、10日付けの声明で、ハリス太平洋軍司令官が空母打撃群に「北上し、西太平洋で任務に就く」よう指示したと説明していた。ロイターなどの報道機関は11日、航行には1週間以上かかると報じた。海軍は安全上の理由から、空母打撃群が将来作戦を行う位置を明らかにしていない。
マティス国防長官は11日、「現在移動しているのは、現時点でそこに置くのが最も将来に備えたものであると考えるからだ」と説明。「特定の要求や理由があるわけではない」とした。ただ、ビンソンは豪海軍との演習を中止したと発言。後ほど国防総省が、中止されたのは演習ではなく豪フリーマントルへの寄港だと訂正する事態となった。