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アメリカ政治トランプのシリア攻撃は長女イバンカの「泣き落とし」のため?
トランプ政権で存在感を高める長女イバンカと夫クシュナー Carlos Barria-REUTERS
<シリア攻撃を決定付けたのはイバンカの一言だった? トランプ米大統領とイバンカの間で交わされたであろうやりとりを実弟が明かした......>
ドナルド・トランプ米大統領が4月6日にシリアへのミサイル攻撃に踏み切った背景には、長女イバンカの影響があった。イバンカの実弟エリック・トランプが英テレグラフ紙に語った。
エリックによれば、シリア北部イドリブ県でシリア軍が化学兵器を使ったとされる攻撃に対するイバンカの「悲しみと怒り」が、トランプの武力行使を後押ししたという。
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エリックは言う。「イバンカは3人の子供を持つ母親で、大きな影響力を持っている。彼女はきっと『聞いて、こんなのひどすぎる』という具合に言ったと思う。父(トランプ)は、そういう時には動く人だ」
「父は2年前にはシリアとは一切関係したがらなかった。だがアサド政権が自国の女性や子供を毒ガスで襲撃し、ある時点で、アメリカは世界のリーダーとして行動を取る必要があった。そうしたのは、素晴らしいことだと思う」
トランプ大統領は、シリアの空軍基地に向け59発のトマホーク巡航ミサイル発射を命じ、その2日前のシリア軍による化学兵器使用で「多くが長い時間苦しんで死んだ」と指摘した。
夫クシュナーも政権インサイダー
イバンカはミサイル発射の後ツイッタ―にこんな投稿をした。「非人道的な恐ろしい犯罪行為を見過ごさなかった父を誇りに思う」と。
イバンカは、トランプ政権の中でますます存在感を高めている。今では無報酬ながら大統領の顧問としてホワイトハウスのウェストウィングに専用の執務室を持つ。
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イバンカの夫で大統領上級顧問を務めるジャレッド・クシュナーも、トランプが最も信頼を寄せる顧問の1人。大統領直属の「アメリカン・イノベーション・オフィス」責任者のほか、中東和平の仲介役も担う。メキシコやカナダとの外交関係のアドバイスもクシュナーの仕事に含まれる。