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アメリカ政治トランプ政権の予算方針は国防費増額 海外援助や環境は大幅減
3月16日、トランプ米大統領は同日に発表する2018会計年度(17年10月─18年9月)の予算案で、国防費を大幅に拡大する。写真はピッツバーグで昨年9月撮影(2017年 ロイター/Jonathan Ernst)
トランプ米大統領は16日に発表する2018会計年度(17年10月─18年9月)の予算案で、国防費を大幅に拡大する。一方、温暖化対策を担当する環境保護局(EPA)や海外援助事業を中心に国務省の予算は大幅に減らす方針。
マルバニー米行政管理予算局(OMB)局長が15日、記者団に語った。
大統領は16日、裁量的経費だけを対象とした予算の概要を議会に示す。大幅な予算削減は、野党民主党だけでなく、共和党内からも反発が予想され、今後数カ月、議会との調整は難航するとみられる。
マルバニー局長は、大統領は国防、国境対策、法律の施行、教育の選択肢拡大、といった分野で歳出を拡大する方針だと明らかにした。
国防費を540億ドル増やし、同額を他の予算で削減することで、財政赤字は増やさない方針。国境対策を担う国土安全保障省の予算も6.8%拡大する。
メキシコ国境沿いの壁建設費用として、17年度に15億ドル、18年度に26億ドルの予算を充てる計画という。
マルバニー局長は、予算案の骨子について「米国第一」の方針に沿った内容だ、と説明した。
一方、EPAの予算は約31%、国務省の予算は約28%、それぞれ削減する。
同局長は、EPAと国務省の中核機能は維持されると述べた。ただ、海外援助事業や世界銀行や国連の気候変動プログラムなどへの予算削減が見込まれる。
予算骨子には、大統領が掲げる1兆ドルのインフラ整備関連費用は含まれない。インフラ整備計画の詳細は今後発表されるという。