米下院、オバマケア代替法の採決24日に延期 可決見通せず
3月23日、米下院は、予定していた医療保険制度改革(オバマケア)代替法案の採決を24日に延期した(2017年 ロイター/Aaron P. Bernstein)
米下院は23日、この日予定していた医療保険制度改革(オバマケア)代替法案の採決を24日に延期した。
トランプ大統領は、同法案に懐疑的な共和党議員の説得に努めたが、法案の可決はなお見通せない状況だ。
23日は民主党のオバマ前大統領が7年前にオバマケア法案に署名し、成立させた日でもあり、トランプ大統領と共和党指導部はこの日の採決でオバマケア見直しを決定づけ、共和党の勝利を強調する狙いだった。
下院のオバマケア代替法案には、保険未加入者への罰金廃止や、メディケイド(低所得者向け公的医療保険)の予算縮小などが盛り込まれている。
共和党保守派は、代替案はオバマケアと大差なく不十分だと批判。逆に同党の穏健派からは、有権者に痛みをもたらすとの懸念も出ている。
NBCは、行政管理予算局(OMB)のマルバニー局長が23日夜の会合で、トランプ大統領はオバマケア代替法案を巡る交渉を終え、24日の採決を望んでいると語ったと伝えた。
下院の共和党保守派を率いるメドウズ議員によると、話し合いはまだ終わっておらず、法案可決に必要な数の賛成票はまだ集まっていない。同議員は「合意できると楽観している」と記者団に語った。
NBCニュースは米国時間23日午前の段階で、下院共和党議員30人が否決、または否決に傾いているとの票読みを伝えていた。共和党から21人を超える造反者が出れば、法案は否決される見通し。