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米ロ関係ロシアのスパイ「トランプに不利な情報取得」と主張 FBIが検証中
1月10日、トランプ次期米大統領に対してクラッパー米国家情報長官ら情報機関幹部が先週に説明を行った機密文書に、ロシアの諜報員がトランプ氏に関する不利な情報を取得したと主張しているとの指摘が含まれていた。写真左からジェームス・コミ―FBI長官、ジェームス・クラッパー国家情報長官、ジョン・ブレナン中央情報局長官、マイケル・ロジャース国家安全保障局長。ワシントン・議会議事堂で行われた下院委員会証言で撮影(2017年 ロイター/Joshua Roberts)
トランプ次期米大統領に対してクラッパー米国家情報長官ら情報機関幹部が先週に説明を行った機密文書に、ロシアの諜報員がトランプ氏に関する不利な情報を取得したと主張しているとの指摘が含まれていた。米当局者2人が10日夜、明らかにした。
オバマ現大統領とトランプ氏は先週、クラッパー長官、米連邦捜査局(FBI)のコミー長官、中央情報局(CIA)のブレナン長官、国家安全保障局(NSA)のロジャーズ局長から、ロシアによる米大統領選への干渉に関する報告書について説明を受けた。
当局者によると、トランプ氏に関する情報の取得については報告書に添付された2ページの文書で示された。当局者の1人はこの主張について「裏付けがない」としている。
トランプ氏はこれについて10日、ツイッターへの投稿で「うそのニュースだ。完全に政治的な魔女狩りだ」と述べた。同氏の政権移行チームは現時点でコメント要請に応じていない。
当局者の1人によると、FBIなどの機関が主張の信頼性や正確さについて確認作業を続けている。
トランプ氏に関する情報の取得は、英国の元諜報員が昨年、民主党や米当局者に提示した報告書に含まれており、米当局者はこの人物が過去に提供した情報は大半が信用できるとしている。
当局者の1人は、ロシアの実業家や、米情報アナリストがロシアの諜報員もしくはその指示で活動していると判断した人物とトランプ氏との金銭的・個人的関わりを示す情報について、これまでの調査で真偽は確認できていないとした。また、元英諜報員が報告書で示した情報の一部は誤りであることが判明したと述べた。
FBIはコメントを控えた。
米情報当局者はロシアによる米欧での情報活動について、コンピューターネットワークへのサイバー攻撃やプロパガンダ、虚偽ニュースの拡散にとどまらず、実業界・政界リーダーの育成や重要人物に関する不利な情報の入手なども行っていると警鐘を鳴らした。
6日に公表された米情報当局の報告書では、ロシアがプーチン大統領の指示で米大統領選の民主党候補、ヒラリー・クリントン氏の信用を落とし、トランプ氏の当選確率を高めようとしたと指摘されている。