最新記事
日米関係日米首脳が真珠湾で慰霊、安倍首相「平和国家の歩み貫く」
12月27日、日米首脳は米ハワイ・真珠湾のアリゾナ記念館を慰霊のために訪問し、。安倍首相は、同地から始まった戦いが奪った全ての命に哀悼の誠をささげると述べた。アリゾナ記念館での両首脳(2016年 ロイター/Kevin Lamarque)
安倍晋三首相とオバマ米大統領は現地時間27日、米ハワイ・真珠湾のアリゾナ記念館を慰霊のために訪問した。安倍首相は訪問後の演説で、同地から始まった戦いが奪った全ての命に哀悼の誠をささげると述べるとともに、戦後に不戦の誓いを貫き、平和国家として歩んできたとし、今後も貫いていくと語った。
安倍首相はアリゾナ記念館について「私に沈黙を促す場所」と指摘。日本軍の攻撃で死亡した米軍関係者のそれぞれの人生に対し「厳粛な事実を思う時、言葉を失う」と述べた。
そのうえで「御霊安らかなれ」という思いを込めて「日本国民を代表して花を投じた」と語った。
また安倍首相は、戦後の日本の歩みに言及し、「不戦の誓いを貫いてきた。70年間、平和国家の歩みを続けてきたことに静かな誇りを持っており、これからも貫いていく」と述べた。
さらに、戦後は米国からの経済的支援で国民生活が支えられてきたと指摘し、日本の国際社会復帰に道を開いてくれたことにも謝意を表明。こうした米国人の「寛容の心」は日本人の心に深く刻まれているとした。
そのうえで安倍首相は、日米は「歴史にまれな希望の同盟」であり、そこには寛容の心がもたらした和解の力があると強調した。
また、真珠湾が世界の人々にとって、和解の象徴として記憶されることを願うと述べた。
安倍首相の演説の後、オバマ米大統領も登壇し、日米同盟はアジア太平洋における平和の礎であり、日米同盟はこれまでにないほど強固であると述べた。
今回の日米首脳の慰霊は「和解の力」を示すものだとし、「最も深い戦争の傷も、友情と持続的な平和に癒され得ることを再認識させる」と指摘した。
*写真を更新しました。
(田巻一彦 編集:山川薫)