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安全保障日本、中国に厳重抗議 「空自機が妨害」との中国国防省発表に
12月12日、菅義偉官房長官は午前の会見で、日本の戦闘機が中国軍機の飛行を妨害したと中国国防省が発表したことに対し、外交ルートを通じて抗議したことを明らかにした。写真は中国のSU-27型戦闘機。東シナ海で2014年6月日撮影。提供写真(2016年 ロイター)
菅義偉官房長官は12日午前の会見で、日本の戦闘機が中国軍機の飛行を妨害したと中国国防省が発表したことに対し、外交ルートを通じて抗議したことを明らかにした。菅官房長は「日中関係の改善を損なうものであり、中国側には厳重に抗議した」と語った。
中国国防省は10日夜、航空自衛隊の戦闘機2機が沖縄県の宮古海峡上空で中国軍機に接近し、赤外線センサーをかく乱するフレアを射出したと発表。日本の防衛省は中国軍機6機に対して戦闘機を緊急発進させていたが、11日夜に出したコメントで「近距離で妨害を行った事実はなく、妨害弾を発射し中国軍用機とその人員の安全を脅かしたという事実も一切ない」と反論した。
菅官房長官は会見で、「事実と明らかに異なることを中国国防省が一方的に発表したことは極めて遺憾だ」と述べた。その上で、「活動を拡大、活発化させている中国軍の動向を注視しながら、引き続き警戒監視活動に万全を期す」と語った。
日本と中国両政府は、海上や上空で偶発的な衝突が起きるのを防ぐため、防衛当局間で連絡を取り合う「海空連絡メカニズム」の設置に向けて協議を続けている。
台湾の国防部(国防省に相当)によると、中国空軍は10日に台湾近海で訓練を実施。中国軍機が日本の宮古海峡と、台湾とフィリピンの間のバシー海峡を飛行したとしている。台湾の防空識別圏には入らなかったという。
(久保信博)