最新記事

アメリカ政治

トランプが警告 米企業の海外移転「影響」伴うと

2016年12月2日(金)11時45分

12月1日、米国のトランプ次期大統領は、国内企業に対し、海外アウトソーシングによる「影響」を被ることになると警告した。訪問先のインディアナ州の工場で撮影(2016年 ロイター/Mike Segar)

 米国のトランプ次期大統領は1日、国内企業に対し、海外アウトソーシングによる「影響」を被ることになると警告した。

 トランプ氏はこの日、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTC)傘下の空調大手キャリアとの間で、インディアナ州にある工場をメキシコに移転させず約1000人の雇用を維持することで合意。工場を訪問したトランプ氏は「企業は今後、影響を受けずに米国を離れることはできない」と述べた。

 影響がどのようなものになるのかに関しては触れなかった。

 同氏は選挙活動中、国内雇用の維持を主要課題の1つに据えていた。

 インディアナ州政府はUTCに対し、今後10年に700万ドル相当の税優遇を与えることに同意した。UTCのヘイズ最高経営責任者(CEO)はイベントで、インディアナポリス工場を維持するため2年間で1600万ドル以上を投資すると表明している。

 インディアナ経済開発公社はキャリアに対し、平均時給30.91ドルで1069人の雇用を維持する条件で、500万ドルの税額控除を提示した。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、この取り決めで工場の従業員1400人中800人前後、本社の300人前後が雇用を継続できるという。

 ペンス次期副大統領はインディアナ州知事を務めている。

 

[1日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

スウェーデン首相、海底ケーブル切断で中国に正式な捜

ワールド

豪議会、中銀改革法案を可決 与党労働党が緑の党の支

ビジネス

ECB、政策と伝達手段を分離する必要=オランダ中銀

ビジネス

メキシコ中銀、追加利下げ視野も拙速な行動には慎重論
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖値改善の可能性も【最新研究】
  • 2
    エスカレートする核トーク、米主要都市に落ちた場合の被害規模は想像を絶する
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 5
    ペットの犬がヒョウに襲われ...監視カメラが記録した…
  • 6
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 7
    バルト海の海底ケーブル切断は中国船の破壊工作か
  • 8
    トランプを勝たせたアメリカは馬鹿でも人種差別主義…
  • 9
    日本を標的にする「サイバー攻撃者」ランキング 2位…
  • 10
    NewJeansはNewJeansじゃなくなる? 5人と生みの親ミ…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 6
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 7
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 8
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 9
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 10
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中