最新記事
ハッカー欧州各国のATM標的にマルウェア攻撃 サイバー犯罪者の脅威高まる
11月21日、サイバー犯罪者らは今年、現金の支払いを強要するマルウェア(悪意のあるソフトウェア)を用いて、欧州12カ国以上で現金自動預払機(ATM)を攻撃した。写真はロシアのクラスノヤルスクで昨年1月撮影(2016年 ロイター/Ilya Naymushin)
サイバー犯罪者らは今年、現金の支払いを強要するマルウェア(悪意のあるソフトウェア)を用いて、欧州12カ国以上で現金自動預払機(ATM)を攻撃した。ロシアのサイバーセキュリティ企業「グループIB」が明らかにした。
ATMの世界2大メーカーであるディボールド・ニックスドルフとNCRは、攻撃について承知しているとした上で、サイバー脅威の緩和に向けて顧客とともに取り組んでいると述べた。台湾やタイでのATMハッキングが夏場に広く報じられた後、最近では欧州各地での攻撃が公表された。
グループIBは、ATMが攻撃された銀行の名前を挙げることを拒否したが、被害に遭ったのはアルメニア、ベラルーシ、ブルガリア、エストニア、ジョージア、キルギス、モルドバ、オランダ、ポーランド、ルーマニア、ロシア、スペイン、英国、マレーシアにある銀行だと述べた。
サイバー犯罪者らは、少なくとも5年にわたってATMを攻撃。初期の攻撃は、ATMへの物理的な接触を必要としたため、少数のATMが攻撃される場合が多かった。
だが、欧州やアジアでの最近の攻撃は、中央の、遠隔操作型の指令センターから行われるため、多数のATMを標的にできるようになったという。