ドゥテルテ比大統領、自らのアメリカ批判に「中ロが賛同」と明かす
10月2日、フィリピンのドゥテルテ大統領は、米国に対する不満を語ったら、ロシアと中国から賛同を得たと述べた。写真は東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議の開会式に出席したフィリピンのドゥテルテ大統領。ラオスの首都ビエンチャンで9月撮影(2016年 ロイター/Jorge Silva)
フィリピンのドゥテルテ大統領は2日、米国に対する不満を語ったら、ロシアと中国から賛同を得たと述べた。同大統領による新たな米国批判は、急速に脆弱化する米政府との同盟関係に挑むものとなる。
ドゥテルテ大統領は、9月に東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議がラオスで開催していた折に、ロシアのメドヴェージェフ首相と会談し、自らの米国に対する非難について、同首相の賛同を得たと述べた。
「私はメドヴェージェフ首相と会った。そのことについて語りたい」とドゥテルテ大統領は演説した。「彼に今の状況を語った。(米国)につらい目に遭わされている、彼らは私に敬意を払っておらず、恥知らずだ」「すると首相は『それこそが米国人の姿だ。われわれが助けよう』と述べた」
ドゥテルテ大統領は、米国に対する不満の詳細については語らなかった。
ドゥテルテ大統領は、就任後開始した麻薬撲滅戦争についてオバマ米大統領が懸念を表明して以来、米国に対する憤りを強めている。ドゥテルテ大統領がオバマ大統領を「ろくでなし」と呼んだ後、米政府はラオスにおける米比首脳会談を中止した。
ドゥテルテ大統領は2日、自らの米国への反発について、中国にも伝えたと話した。
大統領によると、中国は、フィリピンが米国と組むことで得することはないと述べたという。その発言を行った中国当局者の名前や、その発言日時については、直ちに確認は取れなかった。
大統領は最近の演説で、独自外交路線の一環として、特に通商貿易に関する中ロとの新たな協力体制の構築を繰り返し訴えている。
複数の外交通商当局者はロイターの取材に対し、フィリピンの財界代表団が今月19―21日、ドゥテルテ大統領に同行し、訪朝する計画があることを認めた。