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健康アメリカ北東部2州で大麻合法化求めTV広告、11月の住民投票向けて
コロラド州のデイケア・センターでマリファナを栽培する職員 Jonathan Alcorn-REUTERS
米北東部のマサチューセッツ州とメーン州で3日、成人用嗜好(しこう)品としての大麻(マリフアナ)の合法化を求める初めてのテレビコマーシャルが放送された。11月8日の米大統領選と同時に行われる住民投票を前に、人々の意識や支持を高めることが目的だという。
住民投票が行われるのは、同2州を含む5州。米国では、オレゴン、アラスカ、ワシントン、コロラドの4州とコロンビア特別区で、一定の条件下での大麻使用および所持が合法化されている。
マサチューセッツ州でのテレビ広告には、ボストンの元警察署長で現在大学教授のトム・ノーラン氏が出演。「厳格な製品管理や子供の安全に配慮した包装、子供の使用禁止を求めている」と強調し、予算65万ドルの広告キャンペーンを開始した。
メーン州のテレビ広告にも元警察関係者が出演。成人の大麻使用を合法化することで、警察は暴力犯罪の捜査に集中できると主張。合法化を求めるグループによると、同州での広告予算は100万ドルだという。
ただ、マサチューセッツ州とメーン州のキャンペーンは、地元当局の激しい反対に直面。ボストンのウォルシュ市長は、大麻の合法化がマリファナ、そして他の麻薬中毒者を招くと強調。メーン州のルパージュ知事も、繰り返し反対の声を上げている。
最近の世論調査によると、両州では合法化支持が優勢。WBZとマサチューセッツ大学アマースト校によるマサチューセッツ州の有権者700人を対象にした調査では約53%が、ポートランド・プレス・ヘラルドによるメーン州の有権者505人を対象にした調査では53%が支持すると答えた。