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中台関係台湾、今年の国際民間航空機関の総会に招待されず 中国が圧力?
9月23日、27日にカナダで開幕する国際民間航空機関(ICAO)の総会に台湾が招待されていないことが明らかになった。写真は蔡英文総統、6月撮影(2016年 ロイター/Jorge Adorno)
27日にカナダで開幕する国際民間航空機関(ICAO)の総会に台湾が招待されていないことが明らかになった。「1つの中国」の原則を認めない台湾の蔡英文政権に対して中国が圧力をかけたとみられている。台湾は馬英九前政権下の2013年にはゲスト参加していた。
国連が「1つの中国」の原則を認めているため、台湾は国連に加盟していない。
中国からの独立を志向する民主進歩党(民進党)の蔡英文主席が5月に総統に就任して以降、中国は台湾との公式な対話のルートを閉ざしている。
ICAOは、9月27日─10月7日にモントリオールで開催される総会の準備について、2013年のときは中国が台湾を招待するよう要請し、台湾を招待する準備をしたものの、今回そうした準備は一切していないことを明らかにした。ICAOの広報責任者、アンソニー・フィルビン氏はロイターの取材に対して「ICAOは国連の『1つの中国』の原則に従う」とメールで回答した。
台湾の中国政策を主管する行政院大陸委員会は声明で、8月初旬にICAOへの出席について中国側に「実利的かつ前向きな」姿勢で接触したものの、「きっぱりと拒絶された」と明らかにした。