最新記事
2016米大統領選「トランプは危険な大統領になる」共和党、安全保障専門家も反旗
8月8日、中央情報局(CIA)元長官を含む米共和党の国家安全保障問題専門家50人は声明を出し、党の大統領候補であるドナルド・トランプ氏(写真)は「米国史上最も無鉄砲な大統領」になるだろうとして、国を率いる人物として不適任だと指摘した。デトロイトで撮影(2016年 ロイター/Eric Thayer)
中央情報局(CIA)元長官を含む米共和党の国家安全保障問題専門家50人は8日、声明を出し、党の大統領候補であるドナルド・トランプ氏は「米国史上最も無鉄砲な大統領」になるだろうとして、国を率いる人物として不適任だと指摘した。
声明は、トランプ氏について「大統領として必要な人格、価値観、経験を備えていない。自由世界のリーダーとして米国の倫理的権威を損なう。宗教的寛容、報道の自由、独立した司法制度を含め、米国憲法、国内法・制度に対する基本的な知識や信念を持ち合わせていないようだ」とした。
「われわれはいずれもドナルド・トランプ氏には投票しないだろう」と表明したうえで、「彼が危険な大統領となり、わが国の安全保障および幸福を危険にさらすであろうとわれわれは確信している」とした。
声明への署名者には、元CIA長官のマイケル・ヘイデン氏、元国土安全保障長官のマイケル・チャートフ氏、元国家情報長官のジョン・ネグロポンテ氏らが含まれている。
トランプ氏は声明について、署名者は「世界をこれほど危険な場所にした責めを負うべき『失敗したエリート』」だと指摘。「これらインサイダーは(民主党大統領候補の)ヒラリー・クリントン氏とともに、悲惨なイラク侵略を決定し、(リビアの)ベンガジで米国人が命を落とすのを許した責任者であり、ISIS(過激派組織イスラム国=IS)の台頭を許した面々だ」と付け加えた。