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フィリピンフィリピン、ドゥテルテ大統領就任後の7週間で麻薬絡みの殺人1800件に
8月22日、フィリピンの警察当局によると、ドゥテルテ大統領(写真)が7週間前に就任し、麻薬取り締まり強化に着手して以降、同国で麻薬犯罪に絡む殺人件数が約1800件に上っている。フィリピン南部ダバオ市での記者会見で21日撮影(2016年 ロイター/Lean Daval Jr)
フィリピンの警察当局によると、ドゥテルテ大統領が7週間前に就任し、麻薬取り締まり強化に着手して以降、同国で麻薬犯罪に絡む殺人件数が約1800件に上っている。
フィリピン国家警察のトップ、ロナルド・デラ・ロサ氏は22日、上院の委員会で、7月1日以降、712人の麻薬の密売人・常習者が警察による摘発の過程で殺害されたと証言。このほか、麻薬絡みの殺人1067件について警察が捜査していることも明かしたが、詳細には言及しなかった。
21日の時点では、ドゥテルテ大統領による取り締まり強化で殺害された容疑者は、5月9日の大統領選以降に殺害された人々も含めて900人とされていたが、今回公表された数字はこれをはるかに上回っている。
フィリピンと同盟関係にある米国はこうした事態に懸念を表明。国務省のトナー報道官はドゥテルテ政権に対し、法執行に当たり人権を尊重するよう求めた。
ドゥテルテ大統領は21日に記者会見し、同国で警官による麻薬犯罪容疑者の殺害が激増していると国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が非難したことに「内政干渉だ」と反論、「国連脱退も検討しなくてはならない」などと発言していた。
22日に会見したヤサイ外相は、ドゥテルテ大統領の発言について深い失望といら立ちを表現したものと説明。その上で「かなりの不満はあるが、フィリピンは国連への関与を続ける」とし、国連を脱退することはないと述べた。