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ドイツフランクフルト、イギリスのEU離脱で金融関係者を誘致
6月24日、「フランクフルトに転勤になったら、あなたは2度泣くことでしょう。到着したときと、去るときです」。英国の国民投票でのEU離脱派勝利を受け、ドイツの金融都市フランクフルトがこんなスローガンを掲げて金融関係者の呼び込みに取り組んでいる。写真はフランクフルト、2月撮影(2016年 ロイター/Ralph Orlowski)
「フランクフルトに転勤になったら、あなたは2度泣くことでしょう。到着したときと、去るときです」。英国の国民投票での欧州連合(EU)離脱派勝利を受け、ドイツの金融都市フランクフルトがこんなスローガンを掲げて金融関係者の呼び込みに取り組んでいる。
欧州で最も退屈な都市という悪評の払拭(ふっしょく)に躍起だ。
フランクフルトには文化的施設が少なく、魅力的な建築物もないため、無機質な都市と言われている。しかし地元自治体や金融関係者で構成し、フランクフルトの金融センター化を推進する団体「フランクフルト・マイン・ファイナンス(FMF)」は、投票後すぐに、イメージ向上のキャンペーンを開始した。
フランクフルトへの進出を考える企業向けのホットラインを開設。さらに、ロンドンなど他の英国の都市で、誘致のための説明会を計画している。
FMFのフーベルトゥス・フェト氏は「明確なメッセージを、声を高くして送りたい。ようこそフランクフルトへ。何かお手伝いができますか」と話した。
今後の英国とEUとの関係は定かではない。しかしEU当局者はこれまで、英国がEUの重要な原則を順守しない場合、英国の金融機関は欧州市場への自動的なアクセスを失うと警告してきた。
文豪ゲーテの生誕地でもあるフランクフルトの人口はわずか71万人。少々の高層ビルはあるものの、ロンドンと比べるとのんびりとした田舎町のようにみえる。
一方、コンサルティング会社マーサーの住みごこちに関するランキングでは、フランクフルトは7位。ロンドンの39位を大幅に上回る。 また、ユーロを発行する欧州中央銀行(ECB)が立地していることや、金融インフラがすでにあるため、欧州大陸におけるロンドンの代替地になるとの意見もある。