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中国経済新華社系経済紙、中国政府系投資家『国家隊』へ頻繁な取引を手控え求める
政府系投資家が「安く買って高く売る」戦略を続けることで健全な市場育成を阻害
5月11日、中国国営新華社系の経済専門紙、経済参考報は、政府系の投資家「国家隊」による最近の「安く買って高く売る」戦略が株式市場をゆがめ、投資家の新規参入を妨げているとして、国家隊に頻繁な取引を手控えるよう訴えた。写真は上海の証券取引所にある電子ボード。昨年9月撮影(2016年 ロイター/Aly Song)
中国国営新華社系の経済専門紙、経済参考報は11日、政府系の投資家「国家隊」による最近の「安く買って高く売る」戦略が株式市場をゆがめ、投資家の新規参入を妨げているとして、国家隊に頻繁な取引を手控えるよう訴えた。
国家隊には政府系証券金融会社の中国証券金融や、国家外為管理局傘下の投資プラットホーム「梧桐樹」が含まれている。
同紙は、国家隊はあまりにも頻繁に取引を行っており、実質的にその他の市場参加者に対する取引の相手方になっていると指摘。こうした取引慣行は市場の長期安定にとって有害であり、その他の投資家が一段と短期的な戦略を採用するようになっているほか、新規投資家にとって市場の魅力が落ちているとの認識を示した。
同紙が安信証券の統計として引用したところによると、国家隊は3月末時点で中国上場企業1221社、トータルで1兆元(1534億3000万ドル)相当の株式を保有している。