最新記事

2016米大統領選

吹き荒れるトランプ降ろしで指名獲得予想が低下、無所属出馬の賭けが増加

トランプに賭けるのはギャンブルとばかりに、賭けサイトでの指名獲得確率はここ数日で20ポイントもダウン

2016年3月5日(土)19時59分

3月4日、米大統領選の共和党候補選びでトランプ氏の指名獲得予想確率が低下した。写真は討論会に出席するルビオ氏(左)、トランプ氏(中央)、クルーズ氏(右)。3日撮影。(2016年 ロイター/ Jim Young)

 米大統領選の行方を予想するオンライン賭けサイトで、共和党候補選びでトップを走るドナルド・トランプ氏が指名を獲得するとの予想確率が大きく低下した。党内で「トランプ降ろし」の勢いが増していることが背景にあり、トランプ氏が無所属候補として出馬するとの見方も強まっている。

 複数の賭けサイトを総合して予想確率を算出する「プリディクトワイズ」によると、トランプ氏の指名獲得確率は69%に低下した。大統領選候補者選びのヤマ場「スーパーチューズデー」で快勝した後には86%まで上昇していた。

 トランプ氏がなお優勢な状況に変わりはないが、初戦となるアイオワ州の党員集会が行なわれた2月1日以降では、最大の落ち込みとなった。

 トランプ氏の対抗馬であるマルコ・ルビオ、テッド・クルーズの両氏はトランプ氏への攻撃を日増しに強めているほか、ミット・ロムニー元大統領候補はトランプ氏を「詐欺師」と呼ぶなど、トランプ氏の指名獲得が現実味を増す中、党内で反トランプの動きが鮮明となっている。

 こうした状況から、候補者を決定する党大会までに代議員数で過半数を獲得した候補がいない場合に行なわれる「ブローカー・コンベンション(Brokered onvention)」を予想する向きが増えている。

 プリディクトワイズの集計にも含まれているプリディクトイットによると、ブローカー・コンベンションの予想確率は週初めの23%から3日には40%に上昇。4日は39%となった。

 またトランプ氏が無所属候補として出馬する確率は17%と、3日の14%、1週間前の10%から上昇した。

  

[ニューヨーク 4日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、政府機関の監察総監を一斉に解任 法律違

ビジネス

トランプ氏、TikTok買収で複数人と交渉 30日

ワールド

北朝鮮、25日に戦略巡航ミサイルの発射実験 対米強

ワールド

トランプ米大統領、3月4日に上下両院合同会議で演説
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの頭の中
特集:トランプの頭の中
2025年1月28日号(1/21発売)

いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 2
    軍艦島の「炭鉱夫は家賃ゼロで給与は約4倍」 それでも劣悪な労働環境でストライキ頻発、殺人事件も...
  • 3
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 4
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 5
    電気ショックの餌食に...作戦拒否のロシア兵をテーザ…
  • 6
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 7
    ネコも食べない食害魚は「おいしく」人間が食べる...…
  • 8
    「自由に生きたかった」アルミ缶を売り、生計を立て…
  • 9
    「ハイヒールを履いた独裁者」メーガン妃による新た…
  • 10
    「後継者誕生?」バロン・トランプ氏、父の就任式で…
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 3
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵を「いとも簡単に」爆撃する残虐映像をウクライナが公開
  • 4
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ…
  • 5
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 6
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 7
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 8
    いま金の価格が上がり続ける不思議
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    「バイデン...寝てる?」トランプ就任式で「スリーピ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 6
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 7
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 8
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 9
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中