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2016米大統領選米予備選、最後の山場5州はトランプ3勝・クリントン4勝、ルビオは撤退
大票田のオハイオ州をケーシックが押さえ、トランプ阻止を目指す共和党主流派は安堵
3月15日、米民主・共和両党大統領予備選は5州で投票が行われ、複数の地元メディアの報道によると、フロリダ州の共和党予備選は実業家ドナルド・トランプ氏が勝利の見通しとなった。選挙のシールを付けた女性、フロリダの投票所で撮影(2016年 ロイター/Carlo Allegri)
米大統領選に向けた民主・共和両党予備選は15日、5州で投票が行われた。共和党は実業家ドナルド・トランプ氏がフロリダ、ノースカロライナ、イリノイの3州で大勝したが、大票田のオハイオ州は地元選出のジョン・ケーシック州知事が制した。
残るミズーリ州ではトランプ氏とテッド・クルーズ上院議員が接戦を演じており、MSNBCはトランプ氏が勝利と報道。開票がほぼ終わった時点で、トランプ氏がクルーズ氏を1600票上回っているもよう。
地元フロリダ州を落としたマルコ・ルビオ上院議員は支持者を前に、選挙戦から撤退すると表明した。
一方の民主党は、ヒラリー・クリントン前国務長官がフロリダ、ノースカロライナ、オハイオ、イリノイの4州で勝利。ミズーリ州は共和党と同様接戦となっており、開票率100%の時点でクリントン氏がバーニー・サンダース上院議員を約1500票上回っているという。
<共和党、三つ巴の戦いに>
トランプ氏は5州すべてでの勝利を目指していた。オハイオ州でケーシック同州知事が勝利したことで、トランプ氏の候補指名阻止を目指す主流派は安堵。共和党の指名レースは長期化しそうだ。
ただ、フロリダ州共和党予備選は勝者が代議員を総取りするため、トランプ氏は99人すべてを獲得。指名に向けて大きく前進した。
オハイオも勝者総取り形式で、同州のケーシック知事が66人獲得した。
共和党の候補指名レースは今後、トランプ氏、ケーシック氏、クルーズ氏による三つ巴の戦いになる。
代議員数は、クルーズ氏がトランプ氏に次ぐ2位となっている。
トランプ氏は、フロリダ州にある自身のリゾートクラブで演説し「共和党を結束させなければならない」とし、自身への支持を訴えた。
同氏の代議員数が指名に必要な過半数に達するには、今後の予備選・党員集会で配分が決まる約1100人のうち、54%程度の獲得が必要だ。アリゾナ州(58人)やニュージャージー州(51人)などが勝者総取りであることを踏まえると、達成不可能な目標とは言えない。
<民主党、クリントン氏「指名獲得に近づいている」>
民主党はクリントン氏のサンダース氏に対するリードが一段と拡大。きょうの予備選以前の段階で、代議員獲得数はクリントン氏がサンダース氏を200人以上、上回っていたが、今回の勝利で、クリントン氏は代議員数をさらに大幅に上積みすることになる。
クリントン氏は、代議員数のリード幅が300人以上に広がると指摘。党大統領候補の指名獲得に近づいていると強い自信を示した。
クリントン氏は、支持者らを前に演説し「米国を偉大たらしめているものを失うわけにはいかない」と述べ「経済的な不平等だけではない。あらゆる不平等や差別と戦っていく必要がある」などと主張した。
[パームビーチ(米フロリダ州)/ワシントン 15日 ロイター] -