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2016米大統領選米民主党予備選、第4戦はクリントンが圧勝し「ヤマ場」へ弾み
「壁を築く代わりに、壁を壊す必要がある」と述べ、トランプ氏の公約に反論
2月27日、米大統領選に向けた民主党の候補指名争いで第4戦となる南部サウスカロライナ州予備選挙が行われ、クリントン前国務長官(写真)がサンダース上院議員に大差で勝利した。米ナッシュビルで28日撮影(2016年 ロイター/Jonathan Ernst)
米大統領選に向けた民主党の候補指名争いで第4戦となる南部サウスカロライナ州予備選挙が27日行われ、クリントン前国務長官がサンダース上院議員に大差で勝利した。
米国で女性初の大統領を目指すクリントン氏は、同州でアフリカ系米国人から幅広い支持を獲得し、全米11州の予備選が集中する3月1日のスーパーチューズデーを前に、民主党の最有力候補として指名獲得へ弾みをつけた。
開票率が95%を超えた時点で、クリントン氏の得票率はサンダース氏を48%ポイント上回った。
選挙戦のヤマ場となるスーパーチューズデーではアフリカ系米国人が多い南部6州の予備選も予定されており、これらの州の世論調査によると、クリントン氏がかなり優勢な状況だ。
サウスカロライナ州予備選での勝利が確定した後、クリントン氏は支持者を前に演説。共和党の有力候補であるトランプ氏が掲げるスローガンに対抗し、「『米国を再び偉大にする』必要はない、米国は偉大であることを止めていない」と表明。「壁を築く代わりに、壁を壊す必要がある」と述べ、メキシコとの国境に壁を築くとのトランプ氏の公約に反論した。
サウスカロライナ州予備選での勝利で、第4戦まで終えた時点でクリントン氏は3勝となった。
ニューハンプシャー州でしか勝利していないサンダース氏が民主党の指名獲得に望みをつなげるには、今後数週間で行われる重要な州の予備選で大勝利を収める必要があり、白人リベラル層以外に支持基盤を広げられるかが鍵となる。
同氏は27日夜に出した声明で、サウスカロライナ州での敗北を認めた上で、「選挙戦はまだ始まったばかりだ」とし、スーパーチューズデーに向けて支持を呼び掛けた。