最新記事

インドネシア

ISISの戦闘員15名が潜伏、大規模テロの可能性

中東で訓練を受けた者100名が既に帰国、なかには戦闘経験者も

2016年1月19日(火)11時12分

1月19日、インドネシアのバドロディン・ハイティ国家警察長官は18日、過激派組織「イスラム国」で訓練を受けた戦闘員がインドネシアに帰国し、首都ジャカルタで今月14日に発生した銃撃・爆発よりも大規模な攻撃を実施する可能性があると述べた。ジャカルタで18日撮影(2016年 ロイター/Darren Whiteside)

 インドネシアのバドロディン・ハイティ国家警察長官は18日、過激派組織「イスラム国」で訓練を受けた戦闘員がインドネシアに帰国し、首都ジャカルタで今月14日に発生した銃撃・爆発よりも大規模な攻撃を実施する可能性があると述べた。

 ジャカルタ中心部では14日、イスラム過激派の武装グループによる攻撃があり、同グループの4人を含む計8人が死亡した。

 長官はロイターのインタビューで、過激派はクリスマスと新年の時期を狙った攻撃を計画していたが、警察の捜査により阻止されたとの見方を示し、「(14日の攻撃は)『プランB』だったとみている」と述べた。

 その上で、現在シリアとイラクにいる「イスラム国」の戦闘員について、「前線にいる戦闘員は訓練を重ねている。帰国すれば暴力・テロ行為を行う可能性があり、危険だ」と指摘。彼らが爆発物を扱う訓練を国内で行えば、より規模の大きい攻撃が行われる可能性があると述べた。

 当局は「イスラム国」に加わるため中東に渡航したインドネシア人は約500人に上るとしている。このうち約100人は帰国しているとみられるが、専門家は、戦闘経験があるのは15人程度との見方を示した。

 同長官は、警察がインドネシアの過激派ネットワークの監視を強化する方針を明らかにした。

   

[ジャカルタ 19日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2015トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

グリーンランドに「フリーダムシティ」構想、米ハイテ

ワールド

焦点:「化粧品と性玩具」の小包が連続爆発、欧州襲う

ワールド

米とウクライナ、鉱物資源アクセス巡り協議 打開困難

ビジネス

米国株式市場=反発、ダウ619ドル高 波乱続くとの
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ関税大戦争
特集:トランプ関税大戦争
2025年4月15日号(4/ 8発売)

同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    凍える夜、ひとりで女性の家に現れた犬...見えた「助けを求める目」とその結末
  • 2
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 5
    米ステルス戦闘機とロシア軍用機2機が「超近接飛行」…
  • 6
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク…
  • 7
    ノーベル経済学者すら「愚挙」と断じるトランプ関税.…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 10
    娘の「眼球が踊ってる」と撮影、目の「異変」は癌が…
  • 1
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    凍える夜、ひとりで女性の家に現れた犬...見えた「助…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 9
    「やっぱり忘れてなかった」6カ月ぶりの再会に、犬が…
  • 10
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 3
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中