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テロジャカルタ爆発でISISが犯行声明、首謀者はインドネシア人
イスラム教徒が過半数を占めるインドネシアでISISがテロを行ったのは初めて
1月14日、インドネシアの首都ジャカルタ中心部で、複数の爆発が起き、銃撃戦が発生している。警察は、少なくとも1件の爆発は自爆によるものとの見方を示した。ジャカルタで撮影(2016年 ロイター/Darren Whiteside)
インドネシアの首都ジャカルタ中心部で14日発生した、武装グループによる発砲・爆弾事件は、過激派組織「イスラム国」が犯行声明を出した。事件で容疑者5人を含む7人が死亡した。
イスラム教徒が過半数を占めるインドネシアで「イスラム国」が攻撃を行ったのは初めて。
攻撃は、スターバックス店舗や老舗デパートの付近で発生した。少なくとも6回の爆発が起き、映画館では7人程度の武装集団と警官が銃撃戦となり、一部は自爆したとみられる。
容疑者以外では、警察官とカナダ人男性が死亡。アルジェリア人、オーストリア人、ドイツ人、オランダ人を含む20人が負傷した。容疑者のうち2人は身柄を拘束された。死亡者数が比較的少ないのは、武装集団が使用する武器が単純なものであったためと、専門家は指摘している。
「イスラム国」とつながりのある通信社は、「イスラム国の戦士がきょう午前、インドネシアの首都で外国人と外国人を保護する治安部隊をターゲットに武力攻撃を実行した」とメッセージアプリで表明した。
インドネシア警察は記者団に、「ISIS(イスラム国)が今回の攻撃に関与していることに疑いの余地はない」とし、攻撃の首謀者はインドネシア人のバルン・ナイム容疑者だと確認した。同容疑者はシリア北部のラッカにいるとみられている。
インドネシアに対しては以前、「イスラム国」が攻撃を示唆する警告を発していたことから、警察当局は警戒を強めていた。
警察の報道官によると、インドネシアを「スポットライトの下に置く」という警告を、「イスラム国」から受けていたという。