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ドイツ「難民流入、あすのチャンスに」メルケル首相が国民に向け演説
難民受け入れに伴う負担を認めながらも、ドイツには対処できる強さがあると強調
12月31日、メルケル独首相(写真)は、内戦が続くシリアなどから殺到する難民について、ドイツの社会や経済に恩恵をもたらすと述べ、難民に対する寛容な姿勢をあらためて示した。18日撮影(2015年 ロイター/Francois Lenoir)
メルケル独首相は31日、内戦が続くシリアなどから殺到する難民について、ドイツの社会や経済に恩恵をもたらすと述べ、難民に対する寛容な姿勢をあらためて示した。国民に向けた演説の内容を独政府が事前に明らかにした。
新年に合わせた演説の中でメルケル首相は、難民の社会への統合はドイツに時間や資金の面で負担となることを認めながらも、失業率が低く、賃金が上昇しているドイツには問題に対処できる強さがあると訴えた。
同首相は「今、多くの難民の流入と社会への統合がもたらす大変な課題に正しい方法で取り組めば、我々にとってあすのチャンスになると確信している」と述べ、「我々が試練の時を生きていることは事実だ。しかし、我々がそれに対応できることもまた事実だ。なぜならドイツは強い国だからだ」と強調した。
ドイツは欧州最大の難民受け入れ国で、2015年中に同国に流入した難民・移民は100万人を超えている。