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テロ仏当局がパリ潜伏先急襲、主犯格は拘束されず
銃撃戦の末に2人が死亡、8人の身柄が拘束されたが、主犯格の身柄は拘束できなかった
11月18日、パリ同時攻撃の主犯格とされるアブデルハミド・アバウド容疑者について、捜査当局は、潜伏先と見られるアパート(写真)で身柄を拘束した人物のなかに同容疑者が含まれていないことを明らかにした。(2015年 ロイター/Gonzalo Fuentes)
フランス警察は18日未明、前週末のパリ同時攻撃の主犯格とされるベルギー籍のアブデルハミド・アバウド容疑者の潜伏先とみられるパリ北部サンドニ地区のアパートを急襲し、8人の身柄を拘束した。踏み込んだ際に女1人が自爆したほか、銃撃戦で少なくとも1人が死亡した。
関係筋によると、このグループはパリのビジネス街への攻撃を計画していた。
パリ検察のフランソワ・モラン検事は18日夜の会見で「新たなテロリスト拠点を制圧した」と説明。ただ、この急襲で死亡した人物の身元は確認できていないとしており、アバウド容疑者が死亡したかは分からない。
同検事はまた、身柄を拘束した人物のなかに同容疑者のほか、実行犯の1人として指名手配されているアブデスラム・サラ容疑者は含まれていないことを明らかにした。
捜査当局に近い筋はロイターに対し、自爆した女はアバウド容疑者のいとこである可能性があると語った。米紙ワシントン・ポストは18日、当局者2人の情報として、アバウド容疑者が未明の銃撃戦で死亡したと伝えている。
これとは別に、フランス南部のマルセイユでこの日、ユダヤ人学校の教諭が過激派組織「イスラム国」のTシャツを着た人物に刃物で刺される事件が起きた。犯人は逃走したが、教諭の生命に危険はない。