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人民解放軍習国家主席「軍区を再編成、2020年までに統一指揮制度を確立」
解放軍を現在の約230万人から30万人相当縮小する改革の一環か
11月26日、中国の習近平国家主席は、人民解放軍における既存の軍区を再編成し、2020年までに統一指揮制度を確立する方針を明らかにした。写真はシンガポールで7日代表撮影(2015年 ロイター/Joseph Nair)
中国の習近平国家主席は、人民解放軍における既存の軍区を再編成し、2020年までに統一指揮制度を確立する方針を明らかにした。新華社が26日報じた。同国は東シナ・南シナ海で積極的に領有権を主張する中で、軍の近代化を目指している。
習国家主席は9月、解放軍の規模を現在の約230万人から30万人相当縮小する方針を発表。旧ソビエト軍の制度を基にしている現在の指揮系統の改革を中心に、軍を簡素化・専門化する一環とみられる。
現行制度の7大軍区は指揮系統を別とし、地上戦に特化する傾向があるが、軍区を減らすことが予想されている。
人民解放軍の改革においては軍備の近代化などは急速に進んでいるものの、指揮系統の簡素化は大きな問題となっていた。地方軍区は独立性が高く、中央から指揮することが困難だった例も過去にあった。
習国家主席は「中国共産党の主導のもと、人民解放軍は大規模で強力になり、勝利に次ぐ勝利を重ねた。これからも、改革と革新の歩みが止まることはないだろう」と述べた。