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ロシアプーチンが同性愛カップルのEmojiを禁止?
一昨年の「同性愛宣伝禁止法」の制定以降、取り締まりを強化するロシア政府
時代錯誤 同性愛の宣伝活動は違法という法律に抗議する人々(写真は昨年、ロンドン・ロシア大使館前) Neil Hall-REUTERS
ロシア政府がすべてのソーシャルメディア上で、同性愛カップルのEmoji(絵文字)の使用を禁止するかもしれない。こうしたEmojiの使用が、同性愛の「宣伝」を禁じる法律に違反しないか政府が調査している、とロシアの日刊紙イズベスチヤが報じた。
ロシアの通信・情報技術・マスコミ監督庁は、与党・統一ロシアの青年親衛隊ナーシに対して、この調査への協力を要請する書簡を送ったことを認めた。アップルのiPhoneなどから入手できる、同性カップルが手を繋いだりキスしたりする様子を表現した絵文字の使用が増えていることに注目している。
ロシアでは2013年6月に成立した法律で、「非伝統的な性関係を宣伝」することを禁じた。これらのEmojiは、この法律に抵触するというのだ。
そもそも今回の調査は、極右政党・ロシア自由民主党所属のミハイル・マルチェンコ上院議員が要求した。マルチェンコは、ソーシャルメディア上では、LGBT(性的少数者)を象徴する虹をあしらうなどしたスマイルマークが、同性愛の宣伝に使われていると主張している。
マルチェンコによると、同性愛Emojiの使用は「ソーシャルメディア上で、未成年に非伝統的な性関係を宣伝する」もので、「家族観を否定し、両親や家族への不敬の念を醸成する」という。
ナーシの広報担当者キリル・グリチェンコはイズベスチヤの取材に対し、監督庁から連絡はないと否定した。しかし同時に同性愛Emojiの使用について調査する意向があることも認めた。
同性愛Emojiの使用が違法と判断されれば、「子供たちを健全な育成にとって有害な情報から保護する」名目で禁止されることになる。
ロシア政府は13年以降、ネットなどで同性愛に関する情報を発信したり、同性愛者の人権を訴えたりしているとみなした個人や企業を摘発している。
今週、十代のLGBTのコミュニティサイトを設立したエレナ・クリモバが5万ルーブル(約10万円)の罰金刑を裁判所で言い渡された。クリモバの罪状は、ウェブサイトやソーシャルメディアで「未成年者に対して非伝統的な性関係を宣伝した」罪だ。