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ナイジェリア残虐ボコ・ハラムが女装して逃走
ナイジェリア政府軍が見破って捕縛したが、道のりは遠い
掃討作戦 ボコ・ハラム戦闘員とみられる男(周りは隣国のチャド軍兵士) Emmanuel Braun-Reuters
イスラム過激派ボコ・ハラムの侵攻が続くナイジェリア北東部で、女装して逃亡を図ったボコ・ハラム兵たちが捕えられた。
舞台となったのは、ナイジェリア政府が先日、ボコ・ハラムからの奪還を宣言したボルノ州の町バガ。1月にボコ・ハラムが2000人以上を虐殺したとされる場所だ。
ナイジェリア軍はバガでの軍事作戦で女装兵士のほか、さまざまな場所に隠された爆弾を発見したと発表。潜伏しているゲリラも町中にいたという。
テロ組織による女装戦術は特に珍しくはない。ソマリアのアルシャバブやアフガニスタンのタリバンなどの武装勢力は、攻撃時や逃亡時に女装戦術を用いてきた。女性は男性より危険度が低いとみられるからだ。
先月14日に予定されていたナイジェリア大統領選は、ボコ・ハラム掃討を名目に今月28日へ延期された。何年もボコ・ハラムの脅威を阻止できずにいたナイジェリア軍だが、残る3週間余りで目覚ましい戦果を挙げられるのか。女装兵の捕縛で悦に入る余裕はない。
[2015年3月10日号掲載]