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東アジア韓国与党で強まる朴大統領の包囲網
政権3年目で支持率が急落するなか、セヌリ党内部で「反朴派」が勢いを増している
崖っぷち 内政の失策が続き、朴大統領は矢面に立たされている Kim Hong-Ji-Reuters
支持率が急落している朴槿恵(パク・クネ)大統領と距離を置く「非朴派」が、韓国の与党・セヌリ党内部で力を増している。
先週セヌリ党が行った党内選挙で、国会運営を取り仕切る院内代表に劉承ミン(ユ・スンミン)議員、政策委員会議長に元裕哲(ウォン・ユチョル)議員と、非朴派コンビが当選。2人は議員投票数149票のうち84票を獲得し、親朴派の候補に圧勝した。
セヌリ党は朴政権への圧力を強めることになりそうだ。朴政権は内政で失策が続いている上、閣僚にも問題が相次ぎ、党との関係が悪化している。
「増税なき福祉」をやり玉に
14年7月に党代表に選出された金武星(キム・ムソン)も非朴派だ。前回の大統領選で朴の選対本部長を務めながら、17年の大統領選に出馬する可能性がある。与党の支配権を掌握して、大統領に公然と挑戦するとみられている。
金が朴政権の後ろ盾といわれる人物を破った党代表選の結果は、朴政権に対する党のいら立ちを示す最初の兆候だった。金と院内代表に選出された劉は、大統領府にとって手ごわい相手だ。韓国メディアはこの2人の指導部を「非朴系ツートップ体制」と呼んでいる。
非朴系が大統領府をどのように責め立てるのか、具体的にはまだ分からない。それでも、朴が強く打ち出している「増税なき福祉」をやり玉に挙げることは間違いないだろう。当選後の記者会見で劉は「『増税なき福祉』という政府の方針は変えなくてはならない」と語っている。
From thediplomat.com
[2015年2月17日号掲載]