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トルコツイッターでイスタンブールに嵐
トルコ全土に広がる反政府デモ参加者をつなぐツイッターにエルドアン首相がキレた
不満が噴出 イスタンブールのタクシム広場を占拠したデモ隊 Stoyan Nenov-Reuters
トルコの最大都市インスタンブールで始まった大規模な反政府デモは全土に広がり、収まる様子がない。1700人以上が拘束され、死者1人と数千人規模の負傷者が出ている。
きっかけはイスタンブール中心部にあるゲジ公園の再開発計画だった。先月27日、計画に反対する人々が始めた抗議デモを警察が催涙ガスなどで鎮圧しようとしたことで高圧的な政府への批判が拡大。イスラム系与党を率いるレジェップ・タイップ・エルドアン首相が最近、アルコール類の販売規制を導入したことも人々の不満を呼んでいた。
03年から続くエルドアン政権下では最大規模の抗議行動だが、なぜこんなことになったのか。エルドアンに言わせれば、ツイッターのせいだ。
彼は記者会見で、デモ参加者を「略奪者」「なまけ者」と見下し、野党が彼らをたきつけていると強く責め立てた。
ただし、エルドアンが最大級の非難を向けたのはツイッターだ。ツイッターは活動家たちをつなぐ場となり、国内大手メディアがデモ騒動をあまり報じない中で重要なニュース源になっている。
通信社によって翻訳の仕方は違うものの、エルドアンはツイッターを「呪い」や「脅威」や「災難」、またはそれらを組み合わせた言葉で呼んだ。ニューヨーク・タイムズはエルドアンの言葉を以下のように引用している。
今、ツイッターと呼ばれる脅威が登場している。そこでは、嘘というものの最たる例を見ることができる。私にすれば、ソーシャルメディアは社会に対する最悪の脅威だ。
最悪の脅威! 貧困や温暖化、犯罪、はては野党よりも恐ろしい脅威だというのか? なんて高飛車なのだろう。
そうした彼自身の考え方は別にして、エルドアンはこの脅威(または呪い/災難)と今すぐ戦うつもりはないようだ。政府によるインターネットの接続停止がちらほら報じられたにもかかわらず、ツイートやフェイスブックの投稿、インスタグラムの写真はあふれ続けている。
© 2013, Slate