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北朝鮮「戦時態勢」に入った北朝鮮の本気度
休戦協定を白紙化しホットラインも遮断した北朝鮮の真意は
危険な駆け引き 金正恩は新たな朝鮮戦争の引き金を引くつもりか KCNA-Reuters
3月11日から米韓両軍の合同軍事演習「キー・リゾルブ」が始まったことで、北朝鮮と韓国の間で緊張が高まっている。既に北朝鮮は韓国政府との直通電話を遮断し、今回の演習は北に侵攻する予行演習だと非難。朝鮮戦争の休戦協定を白紙化し、韓国とのホットラインも遮断するなどして、「戦時態勢にある」と表明した。
もっとも、こうした演習はこれまでも毎年行われてきた。米韓政府によれば、今年は米軍から3000人以上、韓国軍からは1万人が参加するという。「今年のは特に重要だ。韓国軍の合同統合参謀本部が主導する初めての演習だからだ」と、ジェームズ・サーマン韓米連合軍司令官は語った。「2015年12月には『有事作戦統制権』が在韓米軍から韓国軍へ移譲される予定だ。それに向けた大きな一歩にもなる」
朝鮮半島では、他の軍事演習も並行して行われている。3月1日からは野外機動訓練「フォール・イーグル」がスタート(4月末まで)。参加する米兵はおよそ1万人、韓国側からは約20万人の兵士が参加する見通しだ。
韓国の新リーダーへの挑戦状
これまでも米韓の合同軍事演習は、北朝鮮から強い反発を招いてきた。しかし今回は、北朝鮮が2月に行った核実験や、先週に国連が全会一致で採択した北への制裁強化決議を受けて緊張が一層高まっている。
ブルームバーグによれば、韓国の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は「北は毎日のように戦争の脅威を私たちに振りかざしている。北に核兵器を放棄させるには、国際社会との密接な協力が不可欠だ」と発言した。
ソウルでは、今回の北の強硬姿勢がこれまでと違うかどうかをめぐって、議論が分かれているという。核兵器を開発して先制攻撃に出る体制を整え、これまでより大きなリスクを冒しても譲歩を引き出そうとしているとみる向きもあるが、一方ではいつもと同じカードを使っているだけだとする声もいる。
釜山大学の政治学教授ロバート・ケリーは、北の強硬姿勢は単に国連の新たな制裁措置への反発ではないと指摘する。初の女性大統領となった朴の力を試している可能性もあるという。
From GlobalPost.com特約