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アジア南シナ海でインドが中国に送った挑戦状
ベトナムと共同で南シナ海の油田開発を行うと発表したインド。真の狙いは資源ではなく、中国を挑発することだという見方も
厄介なライバル インドのシン首相と中国の胡錦濤主席の本心は?(写真は中国・海南島で4月に開かれたBRICsサミットにて) Nelson Ching-Pool-Reuters
インドは9月中旬に、南シナ海の油田開発をベトナムと共同で行うと発表したが、この動きに中国が猛反発している。
中国の国営新華社通信は社説で、「中国が絶対的な領有権を持つ」南シナ海での活動を控えるようインドに警告。さらに外務省の報道官が、南シナ海の領有権問題については非当事国が介入しないよう牽制した。
復旦大学の教授は、インドがベトナムとの共同開発で合意したのは中国への挑発行為だと分析する。「近年ビルマ(ミャンマー)やパキスタンなどインド周辺諸国との関係強化を加速させる中国の動きに、インドは神経をとがらせている」と、沈は人民日報系の環球時報に語った。
中国による「真珠の首飾り」包囲網を恐れるインド、中国海軍への対抗策としてインド海軍に肩入れするアメリカ、アメリカによる中国封じ込めを警戒する中国──アジアの覇権をめぐる三つどもえだ。
さらに最大280億バレルの原油が眠るとされる南シナ海の領有権を、中国、ベトナム、フィリピン、ブルネイ、マレーシアが主張している。まさに「火種」が眠る海だ。
[2011年10月 5日号掲載]