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コロンビア新大統領の下で目指す経済のさらなる飛躍
コロンビアのウリベ大統領の任期満了に伴って行われた大統領選の決選投票は、フアン・マヌエル・サントス前国防相の圧勝という結果に終わった。強力な国家機関に頼りがちだったコロンビアを、同国の名門出身のサントスが新たに率いることになる。
ベネズエラのチャベス大統領など威勢のいい強権的な指導者や、ボリビアのモラレス大統領など大衆をうまく操る指導者が目立つ中南米に、サントスは新風を吹き込むかもしれない。
何と言ってもコロンビアには活発な経済という強みがある。今や同国は世界経済の新たな「エリート層」であるCIVETS(コロンビア、インドネシア、ベトナム、エジプト、トルコ、南アフリカ)の一角を担っている。中堅経済国の頭文字を取ったCIVETSは新興市場の新しい星とみられており、コロンビア経済にも大きな期待が寄せられている。
かつては青息吐息だったコロンビア経済は、過去8年間で飛躍的な変化を遂げた。外国からの投資は250%も増加したし、株式指数は今年に入って15%上がった。株式指数のここ10年間の年間平均上昇率は35%に達する(ブラジルは14%)。
サントスの舵取りが成功すれば、さらなる飛躍も可能だろう。
[2010年7月14日号掲載]