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アジア経済の落ちこぼれ、フィリピン

2010年3月2日(火)12時55分
ルチル・シャルマ(モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントの新興市場部門責任者)

 新政権の課題は明白だ。フィリピンの経済成長に長年欠けていたのは投資なのだから、新政権は投資を促進する環境づくりから始める必要がある。そのためには、既に決定しているプロジェクトを着実に実施し、少数の企業が主要な産業を牛耳っている状況に終止符を打たなければならない。

 フィリピンの成功を測る尺度の一つは国民の国外流出ペース。80年代前半以来、より良い生活を求めて外国に去った人の数は1000万人以上に上る。今のフィリピンにとって大事なのは母国に戻って経済の生産性を高めてくれる才能豊かな国民だ。  

[2010年2月 3日号掲載]

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