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ベネズエラ

チャベス政権にキューバ人が浸透

2010年2月22日(月)13時06分
マック・マーゴリス(リオデジャネイロ支局)

怪しい思惑 陸軍士官学校の式典で演説するチャベス(2月4日) Carlos Garcia Rawlins-Reuter

 支配層が硬直化したキューバは、社会主義世界では輝きを失った「元」スター。だがベネズエラのチャベス大統領にとっては、そうではないらしい。

 チャベスは数々の危機に見舞われたベネズエラ政府の仕事をキューバに外注することで、カストロ一派に第2の人生を与えている。チャベス政権の治安、移民管理、エネルギー分野の重要ポストにはカストロ一派が増えるばかりだ。

 最近では、フィデル・カストロ前国家評議会議長の戦友でもあるラミロ・バルデス元内務相が、ベネズエラ中で停電を引き起こしている電力供給問題への対応を任された(キューバこそ長年停電に悩まされてきた国なのだが)。

 反チャベス派は、キューバでインターネットの監視役として名高いバルデスを起用した理由が、ベネズエラ国内の反政府勢力をひそかに探るためだと疑っている。ほかにも防衛部門や情報機関の顧問にキューバ人が起用されている。

 チャベスは、キューバ人ほど国内の危機管理にたけた者はいないと言う。ベネズエラ人がその言葉に身震いするのも無理はない。

[2010年2月24日号掲載]

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