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アメリカ社会300万円の借金背負う米新卒の生活苦
学費の高騰が止まらないアメリカで学生ローンの負担は増える一方
本末転倒? 卒業した後も長い間、学費の返済が続く BigStock
アメリカの高等教育の学費が、猛烈な勢いで高騰を続けている。奨学金などのサポートが充実しているとはいえ、多くの学生は授業料や寮費を払うために高額のローンを組み、就職した後も長い間、借金の返済から逃れられない。
カリフォルニア州の調査機関「大学進学・成功研究所」が12月4日に発表した報告書によれば、2011〜12年にアメリカ国内の大学で学士号を取得した学生のうち、71%が学生ローンを背負っているという。その額は、平均2万9400ドル(約300万円)。しかも71%という数字には、子供の学費を払うために親がローンを組んだケースは含まれていない。
学生の借入額は4年前から増え続けている。リーマンショックが起きた08年には、学士号取得者の68%がローンを組んでおり、借金は平均2万3450ドル(240万円)だった。大学進学・成功研究所によれば、08年から12年にかけて毎年平均6%づつ借入額が増えているという。
もっとも、学生が背負うローンの額は地域や大学によって非常に幅がある。学生の借入高が平均5000ドルと低い大学もあれば、その10倍の5万ドルに達する大学もある。最も重い借金を背負っているのは、米東海岸と中西部で学ぶ学生たちだ。
ちなみに、学生の借入額が低い大学にはプリンストン大学(ニュージャージー州)、ハワード大学(ワシントンDC)、ニューヨーク市立大学ハンター校などの名前がある。一方、借入高が高いのはミネアポリス・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(ミネソタ州)、ペンシルベニア州立大学、ウィーロック・カレッジ(マサチューセッツ州)などだ。
From GlobalPost.com特約