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セキュリティーFBIが天才ハッカー募集中!
アメリカではサイバー空間の警備のために何十億ドルもの資金が投入されてきた。しかし、この分野の人手不足は危険水域に達している。アメリカでは現在、1000人の精鋭がサイバー空間の安全対策を担当しているが、実際には2万人が必要だ。これまでは米政府による新人採用や訓練も、場当たり的なものでしかなかった。
しかし民間企業と政府機関は、次世代の専門家の発掘と教育に力を入れ始めた。セキュリティー研究機関のSANS研究所の指導の下、FBI(米連邦捜査局)と国家安全保障局(NSA)、米空軍は1万人の若き天才たちを迎えるべく協力。ネット上でハッカーのコンテストを共同開催する予定だ。
来年は、優秀な専門家が1000人は必要だとNSAは発表。FBIも人員を強化したい考えだ。
昨年の第1回コンテストで何人もの有能な候補者が見いだされているが、悠長にしている暇はない。08年には政府機関が受けたサイバー攻撃は月平均800万回だったが、現在では月平均で18億回に上る。民間企業も似たような状況で、政府部門、民間共に状況はさらに悪化するだろう。
彼らが採用に向けたコンテストを増やしているのはそのため。いつの日か、国を守るための最前線に立つ若者を探している。
[2010年3月31日号掲載]