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アメリカ政治

オバマは第2のフーバーか

2010年1月27日(水)18時16分
マイケル・ハーシュ、ケイティー・コノリー(ワシントン支局)

2番底不況を招く危険な政治ゲーム

 一方、この政策は右派の思想と重なっており、マケインはすでに凍結策への支持を表明している。だが全体的みると、共和党が昨年、オバマの施策を支持する用意があると表明したことは一度もなかった。

 今回も例外ではないだろう。共和党議員は表では凍結案の規模が小さすぎると批判しつつ、裏では農業補助金など自分の州に落ちる予算を守ろうと画策するだろう。

 となると、裁量的経費の凍結は誰にとってメリットがあるのか。支出の無駄の洗い出しを長年望んできた一部の現実的な中道派だろうか。いや、彼らには政治力がない。

 赤字削減に取り組んできたオバマのイメージアップにつながるのは間違いないが、現実的な解決法というよりは宣伝戦略のようにみえる。とりわけ、議会が長期的な経済政策より直接的な政治利害(つまり地元に落ちる補助金)を守ることに気を取られている状況では、なおさらだ。

 もしこの政策が政治的なポーズにすぎないのなら、危険なゲームだ。失業率は相変わらず10%を超え、融資や投資が伸び悩むなか、消費が近い将来回復する可能性は低い。ジョセフ・スティグリッツなどのエコノミストは、景気の二番底が来ると警告している。

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