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追悼マイケル・ジャクソンマイケルの死とエルビス・プレスリー
マイケル・ジャクソンの元広報担当者が語るマイケルとエルビスの「早すぎる死」の裏にあるもの
エルビスの影 マイケルはエルビス・プレスリーを尊敬していた Reuters
ハリウッドでPR会社を経営するマイケル・レバインは93年、マイケル・ジャクソンが少年への性的虐待容疑で起訴された裁判で広報担当を務めた。本誌サラ・ボールがジャクソンの死についてレバインに聞いた。
──訃報を受けて今の心境は?
大きな悲しみを感じている。ただ驚きを感じなかったことに、自分自身驚いている。午後2時45分ごろ、オフィスでアシスタントと昼食をとっていたときに電話で知らせを受けた。でも驚きはしなかった。
考えてみると、彼(ジャクソン)はエルビス(・プレスリー)に似ている......彼は42歳でこの世を去ったエルビスを心より尊敬していた。そして今、彼が50歳で逝った。(この類似点を)見過ごすべきではないと思う。
──どうして驚かなかったのか。
驚かなかったという以外にどう答えればいいか分からないな。私は(ジャクソンに)初めて児童性的虐待の疑惑がもちあがったときに代理人を務めた。(精神分析で有名な)ジークムント・フロイトでなくても、反復強迫や自己破壊の傾向があったことは分かる。自己破壊の傾向は強くなっていた。
私は何百という有名人の広報を務めてきたが、自己破壊にはDNAのようなものが関係しているのではないか。それは、ただ単に生きている人ではなく、自分の思い通りに人生を送ると固く決意した人たちが持っている要素だ。でも考えてみて欲しい。石を空中に投げて重力なんか存在しないと言い張っても、石は絶対に落ちてくる。重力にあなたの信念なんか通用しないのだ。
――ジャクソン家の広報担当者やほかの情報筋は、処方箋薬物の乱用、ひどい食生活、トレーニング過多などについて語っている。どれが自己破壊の原因だと考えるか。
いずれもなり得るだろう。
――ジャクソンの広報担当を務めたきっかけは?
当時、私たちの周辺で起きたこの種のスキャンダルとしては最も大きく、国際的に見てもあれほど注目を浴びた騒動は初めてだった。まだいわゆる「新しいメディア」の初期の段階で、すべてが今日存在するものの序曲のようなものだった。当時、世界一有名なスターの、世界最大のニュースだった。私も若く、矢面に立っていた。誰も準備ができていなかったと思う。
――検視で死因に薬物が関係しているという結果が出たら驚くか。
いや、何も驚かない。ただこの死の根幹にあるのものを理解するには、解剖結果よりシェイクスピアを読んだほうがよく分かるだろう。彼の自己破壊はシェイクスピアの作品のようだ。
ジャクソン家のスポークスマンが、家族は何もできなかったと話していた。私はお金の問題じゃないと思う。エルビスはなんで死んだのか? どんな薬物がエルビスを死に至らしめたのか。 狂気がエルビスを殺したのか? そこにはさまざまな側面がある。