最新記事

カルチャー

SP版まもなく放送、池田エライザ・田口トモロヲW主演「名建築で昼食を」 横浜で千明の過去が明かされる......

2021年1月23日(土)07時40分
写真:前中寿方 文:Pen編集部 ※Pen Onlineより転載

左から、建築模型士・植草千明を演じる田口トモロヲ。ドラマでは「乙女建築」と呼ばれる建築たちをSNSにアップしている。隣の池田エライザは広告代理店のコピーライターとして働く春野藤を演じる。ふたりはSNSを通じて出会い、数々の建築をめぐるというストーリーだ。

名建築の空間で、池田エライザ演じる春野藤と、田口トモロヲ演じる植草千明が優雅にランチを食べる......という真夜中ドラマ「名建築で昼食を」をご存知だろうか。1話30分の全10話で、舞台はクラシックホテルの代表格「山の上ホテル」や、フランク・ロイド・ライト設計の「自由学園明日館」など、名作と呼ばれながらいまも現役で使われている建築たちだ。ドラマの途中には、実際に建物の館長などを務めている人たちも登場し、建築のコンセプトやディテールへのこだわりといった解説も聞くことができる。さらにこのドラマでは「美味しいものが登場する」という嬉しい見どころも。ビーフカレーやマカロニグラタンをはじめとする料理が登場し、建築好きでなくてもグッときてしまうこと間違いなしの番組なのだ。

深夜にゆるりと、美しい建築と美味しいランチが見れるとあって好評だったこのドラマだが、放送は2020年10月に終了。しかしご安心を、昨年12月にドラマをまとめたオフィシャルブックが発売されているので、そちらをチェックしてみてほしい。

penonline20210123meikenchiku-2.jpg

建築だけでなく、場面写真も満載の『名建築で昼食を オフィシャルブック』¥1,540(税込)が発売中。

そして2021年1月23日に、60分の拡大版スペシャルがテレビ大阪とBSテレ東で放送される。今回の舞台は横浜。マッカーサーやチャップリンも愛した歴史ある「ホテルニューグランド」や、「神奈川県立音楽堂」なども登場。さらに建築模型士・千明の過去が明かされる......という気になる展開も見逃せない。今回、この収録中の現場にお邪魔し、池田エライザと田口トモロヲの主演ふたりに、このドラマの思い出などを聞いた。

前川國男の代表作のひとつ「神奈川県立音楽堂」。

penonline20210123meikenchiku-3.jpg

前川國男のホールといえば「東京文化会館」も有名だが、この「神奈川県立音楽堂」はその5年前に竣工している。

penonline20210123meikenchiku-4.jpg

光が差し込むロビーも必見。前川の師匠であるル・コルビュジエを思い出すようなコンクリートと原色の色使いにも注目したい。

インタビューを行ったのは横浜にある「神奈川県立音楽堂」。日本モダニズムの巨匠・前川國男設計で、1954年に竣工しいまも世界的な音楽家たちのコンサートが行われている建築だ。ホール内の壁や天井は音響のためすべて木製。ホールだけでなく、ガラス貼りのロビーも前川らしい意匠が見られる。建物隣には同じく前川が設計した県立図書館と県立青少年センターもあり、1998年には、モダン・ムーブメントにかかわる建物などの保存を目的とした国際組織「DOCOMOMO Japan(ドコモモ・ジャパン)」の「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に選ばれている。

<参考記事>秩序と無秩序のはざまで爆発的な発展を遂げた「昭和の建築」を、本で愉しむ。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

国連、雨季到来前に迅速な援助呼びかけ 死者3000

ビジネス

日経平均は続伸で寄り付く、米関税警戒で伸び悩みも

ビジネス

関税の影響を懸念、ハードデータなお堅調も=シカゴ連

ビジネス

マネタリーベース、3月は前年比3.1%減 7カ月連
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 6
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 7
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 8
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 9
    【クイズ】2025年に最も多くのお金を失った「億万長…
  • 10
    トランプが再定義するアメリカの役割...米中ロ「三極…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中