最新記事
ライフハック

100年以上前に発見された「タイパ」の極意...「時間の20%を有効に使え」

2024年2月13日(火)17時25分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
タイパ

Min C. Chiu-shutterstock

<「80対20の法則」はビジネスにだけ役立つ法則ではない。時間を有効に使い、人生を豊かにするにはどう活用すればいいか。時間に革命を起こす7つのステップとは>

「利益の80%は、顧客の20%がもたらす」「仕事の成果の80%は、費やした時間の20%から生まれる」――これが世の常であるとする「80対20の法則」について、ご存じの人も多いだろう。

それもそのはず、起業家、投資家、経営コンサルタントであるリチャード・コッチによる『人生を変える80対20の法則』の初版が刊行されてから20年以上が経ち、この間36の言語に翻訳され、世界で数百万人に読まれてきた。
増補リニューアル版 人生を変える80対20の法則

日本でも、改訂版となる『新版 人生を変える80対20の法則』や、まんが版『まんがでわかる 人生を変える80対20の法則』のほか、20周年を記念した『増補リニューアル版 人生を変える80対20の法則』(リチャード・コッチ著、仁平和夫・高遠裕子翻訳、CCCメディアハウス)が刊行されるなど、時代に合わせて形を変えながら長く親しまれてきた。

この80対20の法則の基本原理を100年以上も前に発見したヴィルフレード・パレートの名にちなみ、「パレートの法則」とも呼ばれ、人生の成功法則として長きにわたり、世界中で語り継がれてきた。

「20%という最小限の努力・労力が、80%の成果・結果をもたらす」というキャッチーなフレーズから、この法則は、いかに最小限のリスクで大きなリターンを得るかという、ビジネスや投資の文脈で引用されることが多い。

しかし実は、ビジネスや投資のみならず、時間管理、人付き合い、幸福など、さまざまなシーンで「使える」人生哲学としても示唆に富んだものなのだ。

最新版である「増補リニューアル版」は全20章から成る。ここでは一部を抜粋し、80対20の法則があらゆるシーンで活用できることを3回にわたって紹介ししていく。

まずは現代人が何よりも重視している、タイムパフォーマンス、タイパにまつわる「時間革命」の話から。

※抜粋第2回:人間関係を変えるには、まず「大切な20人」のリストを作る。すると上位4人に「重要度」の80%が集中する
※抜粋第3回:毎日を幸福に過ごす7つの習慣の1つ目が「運動」である理由

◇ ◇ ◇

超忙しい人も、超ヒマな人も、誰にとっても必要なのが、時間革命だ。時間は足りないのではない。時間はあり過ぎるのだ。

問題は、時間の使い方、時間に対する考え方にある。そして、問題があるということは、そこに問題解決の糸口があるということだ。時間革命は、幸福感という意味でも、成果という点でも、大きく飛躍する近道である。

80対20の法則と時間革命

時間の使い方に80対20の法則を適用すると、以下の仮説がでてくる。

・個人の偉業――生活や仕事はもちろん、学術、芸術、文化、スポーツの各分野で成し遂げられた偉業のほとんどは、ごく一部の時間で達成されたものだ。成し遂げられた成果と、それに要した時間との間には、大きな不均衡がある。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正

ワールド

イスラエル政府、ガザ停戦合意を正式承認 19日発効

ビジネス

米国株式市場=反発、トランプ氏就任控え 半導体株が

ワールド

ロシア・イラン大統領、戦略条約締結 20年協定で防
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 3
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲うウクライナの猛攻シーン 「ATACMSを使用」と情報筋
  • 4
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 5
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさ…
  • 6
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 7
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 8
    「ウクライナに残りたい...」捕虜となった北朝鮮兵が…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    雪の中、服を脱ぎ捨て、丸見えに...ブラジルの歌姫、…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 5
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 6
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中