「∞プチプチ」なんてどう思いつくの? アイデア溢れる会議の秘訣はカプセルトイにあった
よいアイデアは「記憶に焼きつくアイデア」
──高橋さんは『1日1アイデア』やVoicyでも、多種多様な本を紹介してくださっています。ご自身の人生や価値観に影響を与えた本について教えていただけますか。
1冊目は、仕事で非常に影響を受けた大好きな本、『アイデアのちから』です。
著者は、よいアイデアは「記憶に焼きつくアイデア」だと表現しています。記憶に焼きついたとしたら、その人は決して忘れないし、何らかのタイミングで行動に駆り立てられます。「あの本あったな」と覚えているから、書店でその本を見て購入するというように。
では記憶に焼きつくアイデアの条件とは何か。著者は、「単純明快である」「意外性がある」「具体的である」「信頼性がある」「感情に訴える」「物語性がある」の6つにまとめています。これはアイデアを選ぶ際の基準にもなります。
特に「単純明快である」と「意外性がある」は、色々なシーンで応用できます。商品開発でもSNS発信でも話題になるのは、趣旨が一言でわかり、かつ「その手があったか!」と思わせるものです。シリーズ累計820万部を突破した「うんこドリル」は、まさにその好例でしょう。
『アイデアのちから』
著者:チップ・ハース、ダン・ハース
翻訳:飯岡美紀
出版社:日経BP
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次に影響を受けた本といえば、サイエンスライター鈴木祐さんの『最高の体調』。まず、現代人に特有の不調を「文明病」と表現するなど、言葉選びが秀逸なんです。流れるような文章で、一冊の本を読むという旅が、こんなにも楽しいものなのかと気づかせてくれました。この本では、自然にふれることの大切さが書かれていて、自然と一体化したいという気持ちが生まれました。いまでは自然のなかでの散歩が習慣になっています。
『最高の体調』
著者:鈴木祐
出版社:クロスメディア・パブリッシング
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デール・カーネギーによるロングセラー『人を動かす』も、訳者の言葉選びがすばらしく、学びの多い一冊です。一例ですが、完全版では、「非難は、相手のプライドと自尊心を傷つけ、かえって反発を招く」といった趣旨の内容を、「蜂蜜が欲しければ、蜂の巣を蹴るな」という表現で端的に示しています。『1日1アイデア』の執筆で、言葉にこだわったのも、この本の影響が大きいですね。
『新装版 人を動かす』
著者:デール・カーネギー
翻訳:山口博
出版社:創元社
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